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クリーンテックニュース2019年第6号

トピック一覧


  1. 温室効果ガス関連

    1. CARBが温室効果ガスの排出量に関する最新データを公表

  2. 輸送関連

    1. CPUCが、SDG&Eによる中型/大型のプラグイン電気自動車向け充電インフラの開発を承認

    2. Xcel Energyが、EVスマート充電のパイロットプログラム「Charging Perks」を公表

  3. 再生可能エネルギー

    1. DOEとLBNLが2018年の風力発電トレンドについてまとめた報告書を公表

    2. NRELが洋上風力発電市場についてまとめた報告書を公表

  4. これから開催されるイベント



1. 温暖化ガス関連


1.1 CARBが温室効果ガスの排出量に関する最新データを公表


  • カリフォルニア州大気資源委員会(CARB: California Air Resources Board) が公表した温暖化ガス排出量(Greenhouse Gas Emissions Inventory)の最新データによると、同州は経済成長が全米の他州を上回っているが、温暖化ガス排出量は減り続けていることがわかった。2017年の最新データによると、カリフォルニア州の経済成長率は3.6%と米国平均を1.4%も上回っている。また、2017年は、2016年に引き続き、AB32にて定められた温暖化ガス削減目標(431MMT/2020年)を下回った。2017年の排出見込み量はCO2換算で424MMTとなり、2016年より5MMT削減された。この中で最も削減量が多かったのは全排出量の15%を占める電力部門であり、前年と比較し排出量が9%削減された。車両からの排出量は0.7%増加しており、州全体の排出量の37%を占めた。下図で2000年以降の人口、GDP、排出量の増減が示されている。




2. 輸送関連


2.1 CPUCが、SDG&Eによる中型/大型のプラグイン電気自動車向け充電インフラの開発を承認


  • SDG&E(San Diego Gas & Electric)社は、カリフォルニア州公共事業委員会(CPUC)から、中型/大型のプラグイン電気自動車向け充電インフラ開発実施の承認を得た。このインフラが完成すると、路線バス、スクールバス、配達車、フォークリフトを含む中型/大型のプラグイン電気自動車3,000台以上へのサービス提供が可能になる。さらに、同プログラムは、電動スクールバスについてvehicle-to-grid(V2G:車両から系統に電力を供給する技術)の実証試験を行う。5年間に及ぶ当該イニシアチブは、州内の電力会社に輸送部門の電化を促進するよう定めたSB350の下で計画されている。本件の詳細については以下のリンク参照: http://www.sdgenews.com/article/sdge-gets-greenlight-launch-major-program-build-charging-infrastructure-electric-buses



2.2 Xcel Energyが、EVスマート充電のパイロットプログラム「Charging Perks」を公表


  • コロラド州の電力会社Xcel Energy社は、EVスマート充電のパイロットプログラム「Charging Perks」を公表した。同プログラムでは、EVに搭載された通信システムを使用し、所有者に「いつ」「どのように」充電をすべきかを提案する。同社は自動車メーカーとの協業を提案しており、最大600台のEVを用いてスマート充電技術のテストを行い、ドライバーのニーズ、電力網へのEV統合について検証を進めたい考え。同プログラムでは、EV所有者に対し登録時に$100、加えて実証開始から1年後に$50〜$100の電気料金へのクレジットを付与するとしている。クレジット額は、使用する家庭内充電ステーションの種類によって異なる。本件の詳細については以下のリンク参照:https://www.xcelenergy.com/company/media_room/news_releases/xcel_energy_shows_commitment_to_communities_and_customers_with_new_ev_programs


3. 再生可能エネルギー


3.1  DOEとLBNLが2018年の風力発電トレンドについてまとめた報告書を公表


  • 米エネルギー省(DOE)とローレンス・バークレー研究所(LBNL :Lawrence Berkeley National Laboratory)は、米国における2018年の風力発電のトレンドについてまとめた報告書「2018 Wind Technologies Market Report」を公表した。報告書に記載されている主な事項は以下の通り:

    • 2018年に追加された風力発電の容量は7,588MWであった。新設の発電所向けに$11Bが出資され、風力発電は全米の新設発電容量の21%を占めていた。

    • タービンは継続してサイズが大きくなっており、発電性能の向上に寄与している。2018年の1台あたりの平均発電容量は2.4MW、ロータの平均直径は116メートル、ハブの平均の高さは88メートルであった。

    • 2018年の平均施設利用率は、2014年から2017年に建設されたプロジェクトで42%、2004年から2011年に建設されたプロジェクトで31%、1998年から2001年に建設されたプロジェクトで24%であった。

    • 風力タービンの装置価格は$700-900/kWであり、プロジェクト全体のコストダウンに寄与していた。2018年の平均設置価格は$1,470/kWであり、ピークであった2009年、2010年の価格より40%減となった。

    • 風力発電の電力購入(PPA)契約の全国平均価格は2セント/kWhを下回った。

報告書の全文は以下のリンク参照:https://emp.lbl.gov/sites/default/files/wtmr_final_for_posting_8-9-19.pdf


3.2  NRELが洋上風力発電市場についてまとめた報告書を公表


  • 国立再生可能エネルギー研究所(NREL: National Renewable Energy Laboratory)は、2018年の洋上風力発電市場についてまとめた報告書「2018 Offshore Wind Technologies Market Report」を公表した。同報告書の主な事項は以下の通り。

    • 2018年における米国の洋上風力発電プロジェクトのパイプライン(開発中・運用中のもの)は1.4%増加し、25,824MWとなった。

    • 商業用運用プロジェクトの開発は順調に進んでいる状況で、4つのプロジェクトの建設・運用計画が提出され、9つのプロジェクトがサイトアセスメントの計画の承認を得ており、また6つのプロジェクトが電力の長期供給契約を締結した。

    • 専門家の予想によると、米国の洋上風力発電の容量は2030年までに11-16GWに達するとのこと。

    • 活動内容を見ると、カリフォルニア州沖でのプロジェクト開発に関心が高まっている。連邦エネルギー管理局(BOEM: Bureau of Energy Management) は、カリフォルニア州北部・中部での開発計画を3件受領している。このエリアの潜在容量は8.4GWとなっている。

  • https://www.energy.gov/sites/prod/files/2019/09/f66/2018%20Offshore%20Wind%20Technologies%20Market%20Report.pdf



4. これから開催されるイベント



Power & Renewables Summit 2019


    Energy Storage North America


Fuel Cell Seminar & Energy Exposition


Energy Storage Summit 2019


VerdeXchange 2020

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