2018年 第6号
Date: November 16, 2018
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グリッド計画

     

 

     CPUCが発展し続ける電力市場を評価したレポート「California Customer Choice」を公表

 

  •  カリフォルニア州公共事業委員会(CPUC: California Public Utilities Commission)は、発展する電力市場を評価したレポート「California Customer Choice」を公表した。市場では、分散電源、CCA(community choice aggregation)、その他のオプションが台頭し、急速にこれらの採用が進んでいることに伴い、消費者は電力サービスに関して様々な選択を行うことができるようになっている。当該レポートでは、この変化が同州の「手頃な価格での脱炭素化、信頼性確保という政策目標を達成する手腕」にどのような影響を及ぼすかについて調査している。具体的な提案をするのではなく、「同州の電力政策決定者と利害関係者が、現在の電力市場の変化に対応するための計画を作成する必要性と、この移行を管理するための次のステップについて協議するための基礎情報を提供している。

 

 

  • 当該レポートの全文は下記リンク参照:

http://www.cpuc.ca.gov/uploadedFiles/CPUC_Public_Website/Content/Utilities_and_Industries/Energy_-_Electricity_and_Natural_Gas/Cal%20Customer%20Choice%20Report%208-7-18%20rm.pdf

 

 

 

電気自動車

 

     CARBが燃料電池自動車及び水素ステーションネットワークに関する2018年版の報告書を公表

 

 

  • カリフォルニア州大気資源委員会(CARB: California Air Resources Board)は「燃料電池自動車及び水素ステーションネットワーク開発に関する年次評価報告書2018年版(2018 Annual Evaluation of Fuel Cell Electric Vehicle Deployment & Hydrogen Fuel Station Network Development)」を公表した。主な内容は以下の通り。
    • 産業界の試算によると、カリフォルニア州では2018年5月までに合計4,819台の水素燃料電気自動車が出荷された。
    • 同州では、現在36箇所の水素ステーションが稼働しており、また、28箇所の新設予定ステーションに対してファンドが当てられている。2020年末までには合計64箇所のステーションが稼働すると見込まれる。
    • 自動車メーカーが燃料電池自動車の市場拡大に対する自信を高めていることから、予想販売台数が増加している。CARBは、2021年までに23,600台、2024年までに47,200台の燃料電池自動車が走行していると予想している。
    • カリフォルニア州ブラウン知事が掲げる「2025年までに水素ステーション200箇所を設置する」という目標、また、California Fuel Cell Partnership が掲げる「2030年までに燃料電池自動車100万台の普及、水素ステーション1,000箇所を設置する」という目標を達成するためには、燃料電池自動車の採用と水素ステーションの開発を加速させる必要がある。

 

 

 

 

      トランプ政権は、連邦の小型車の温室効果ガス排出基準及び燃費基準を緩和し、カリフォルニア州が独自に基準を設定できる権利の無効化を提案

 

 

  • トランプ政権下の環境保護庁(EPA)及び運輸省道路交通安全局(NHTSA)は、オバマ政権下で決定された乗用車と小型トラックの温室効果ガス(GHG)排出基準、企業平均燃費(CAFE:Corporate Average Fuel Economy Standard)基準について、基準値を緩和するための新たな規制案「2021-2026年型乗用車及び小型トラック向けの安全かつ適切な費用負担の自動車燃費基準 (Safer Affordable Fuel-Efficient Vehicles Rule for Model Years 2021-2026)」を発表した。
  • 主なポイントは、以下の2点。
    • 2021年型から2026年型までの乗用車及び小型トラックの平均燃費を2020年水準で凍結する。
    • カリフォルニア州が独自に基準を設定できる権限を撤廃する。
  • 今後、パブリックコメントを経て、早ければ今冬に確定の見通し。
  • カリフォルニア州は本案撤回を求めて徹底抗戦する構えであり、同州が率いる18州も、現在の排ガス規制を維持するべきと訴えている。

 

 

 

 

 

再生可能エネルギー

 

     カリフォルニア州ブラウン知事が、2045年までに「ゼロカーボン」発電を目指すことを含めた新たなRPS法案SB100に署名

 

  • カリフォルニア州議会は「100 % Clean Energy Act of 2018」として知られるSB100法案を採択し、9月10日にはブラウン知事が署名して発効された。同法案の主な項目は以下の通り。
    • 再生可能エネルギー利用割合基準(RPS: renewable portfolio standard)の目標値を、2024年までに40%から44%に、2027年までに45%から52%に、2030年までに50%から60%にそれぞれ引き上げる。
    • 残り40%の電力は、2045年までに「ゼロカーボン」リソースで発電する。同法案では、州政府当局に対して、同州でのゼロカーボン電力システムへの移行が、米国西部の系統区域における温暖化ガス排出量の増加につながらないよう配慮するよう要求している。

 

 

 

     

      DOEが、LBNL及びNRELが分析した風力発電の技術・市場動向の報告書を公表

 

 

  • 米エネルギー省は、国立研究所による風力発電の技術及び市場動向の分析結果をまとめた2つの報告書を公表をした。ローレンスバークレー国立研究所LBNL)がまとめた報告書「2017年風力技術市場報告書(2017 Wind Technologies Market Report)」の主な内容は以下の通り。
    • 米国では、2017年の資本投入額が$11B、追加された新設備の容量が7,017MWであり、風力発電の累計容量は88,973MWとなった。風力発電の新設容量は太陽光発電、天然ガス発電に次いで3番目に多く、新設容量全体の約25%を占めた。
    • 風車の3大プレイヤーVestas社、GE社、Siemens-Gamesa Renewable Energy(SGRE)社の市場占有率はそれぞれ35%、29%、23%であった。
    • 風車の平均の定格容量は32MWに増加(2016年より8%増加)と継続して大型化しており、ローターの直径は平均113mで(同4%増加)、高さは平均86m(同4%増加)となっている。
    • 近年の風車の取引価格は2008年の$1,600/kWをピークに著しく下がってきており、現在の価格の幅は$750-950/kWである。設置費用は2009~2010年以降、約$800/kW下がり、現在の平均は$1,610/kWである。
    • 電力購買契約(PPA)は地域差があるが、2017年の風力発電購買契約額の全米平均は約$20/MWhと2009年の$70/MWhより大幅に下がっている。

 

 

 

国立再生可能エネルギー研究所(NREL)が発行した報告書「2017年洋上風力発電技術市場の近況報告書(2017 Offshore Wind Technologies Market Update)」の主な内容は以下の通り。

  • 米国には現在30MWの洋上風車が設置されており、25,464MWのプロジェクトが計画されている。2023年までに約2,000MWの設備の稼働が見込まれている。
  • 現在建設が進む洋上風車の多くは、同技術を奨励する政策が多く進められている東海岸に位置している。ニュージャージー州は2030年の風車設置容量の目標を1,100MWから3,500MWに引き上げており、マサチューセッツ州のEnergy Diversity Actは、2027年までに1,600MW分を調達することを要求している。
  • 開発業者はカリフォルニア州の洋上風車の設置に関する懸念事項について国防省と協議している。海軍は、洋上風車が海洋に面するレーダーアレイ及び海上訓練を行う地域に影響を及ぼすおそれがあると指摘している。

 

 

 

 

 

これから開催されるイベント

 

Fujitsu Laboratories Advanced Technology Symposium

期間:2018年10月9日

場所:カリフォルニア州サンタクララ

メインテーマ:Make AI Trustworthy! Explainable and Ethical AI for Everyone

URL:https://www.eventbrite.com/e/fujitsu-laboratories-advanced-technology-symposium-2018-tickets-47529612350

 

ET Summit Fall 2018

期間:2018年10月9日

場所:カリフォルニア州ダウニー

主催者:The Emerging Technologies Coordinating Council

URL:http://etsummit.com/

 

  • VERGE 18

期間:2018年10月16日から2018年10月18日

場所:カリフォルニア州オークランド

主催者;GreenBiz Group Inc

URL: https://www.greenbiz.com/events/verge-conference/oakland/2018

 

  • California ISO Stakeholder Symposium

期間:2018年10月17日から2018年10月18日

場所:カリフォルニア州サクラメント

主催者:CAISO(California Independent System Operator: カリフォルニア州独立系統運用機関)

URL:http://www.caiso.com/informed/Pages/MeetingsEvents/StakeholderSymposium/Default.aspx

 

  • Stanford Global Energy Forum

期間:2018年11月1日から2018年11月2日

場所:カリフォルニア州スタンフォード

主催者:Stanfor University / Stanford Precourt Institute for Energy

URL:https://gef.stanford.edu/

 

  • Energy Storage Summit

期間:2018年12月11日から2018年12月12日

場所:カリフォルニア州サンフランシスコ

主催者:GTM Research

URL:https://www.greentechmedia.com/events/live/energy-storage-summit