2017年9月
Date: December 12, 2017
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Climate Change

【気候変動】

米国気候同盟(U.S. Climate Alliance)は、経済成長を伴ってパリ協定を達成できる見込みであると発表

 

  • 米国気候同盟(U.S. Climate Alliance)は、同盟のメンバーである米国14州とプエルトリコが、パリ協定のもと米国が掲げた目標の割り当て分について、達成できる見込みであることを報告した。同イニシアチブは、トランプ政権がパリ協定を離脱したことを受けて、Cuomoニューヨーク州知事、Brownカリフォルニア州知事、Insleeワシントン州知事によって立ち上げられた。同報告のハイライトは以下の通り。
    • 下図の通り、同盟のメンバーは、2025年までに2005年比で合計24-29%の温暖化ガス排出削減を達成する見込みである。
    • 同盟のメンバーは、温暖化ガス削減において他の州に先行しており、他の州の2005年から2015年の間の温暖化ガス削減率が10%であったのに対し、同盟メンバーでは15%に達した。
    • 同盟のメンバーは、同時期において強力な環境政策が経済成長に影響を及ぼさないことを示すことができた。経済生産高(economic output)は、米国の他の州がプラス12%であったのに対し、同盟のメンバーではプラス14%であった。
    • 同盟の各メンバーは、再生可能エネルギー利用割合基準(RPS: renewable portfolio standard)を採用するとともに、エネルギー効率化プログラムを展開している。メンバーの多くはゼロエミッション車プログラム(Zero Emission Vehicles program)を導入しており、米国における電気自動車及びプラグインハイブリッド車、燃料自動車普及台数の70%以上を占めている。

Source: U.S. Climate Alliance

 

同報告書の全文は以下のリンクを参照:https://static1.squarespace.com/static/5936b0bde4fcb5371d7ebe4c/t/59bc4959bebafb2c44067922/1505511771219/USCA_Climate_Report-V2A-Online-RGB.PDF

 

  • カナダのオンタリオ州が、温暖化ガス排出権取引制度(cap and trade program)に参画
  • カリフォルニア州のブラウン(Jerry Brown)州知事は、カナダのオンタリオ州を温暖化ガス排出権取引制度(cap and trade program)の対象に含める契約に署名を行った。本パートナーシップは、2014年に、カリフォルニア州の温暖化ガス排出権取引制度とケベック州のプログラムを統合したものが基本となっている。両州政府は、対象地域を広げることで、参加国間の自由度を高められ、協力政府間におけるプログラムの運用コストを削減でき、クレジットの取引市場が`強化されることを期待している。プレスリリースによると「この契約によって、このプログラムに参加するためのプロセスを管轄区域に対して示すことができるとともに、コスト的に効果のある温室効果ガス削減の方法を模索する他の州や地域にワーキングモデルを示すことができる。」と言及されている。
  • 詳細の情報については以下のリンクを参照:https://www.gov.ca.gov/news.php?id=19963

 

 

新しく10の都市・地域が、気温上昇を2度以下に抑える取り組み「Under2 Coalition」に参画

 

  • カリフォルニア州のブラウン(Jerry Brown)州知事は、地球規模での気温上昇を2度以下に抑えるための取り組み「Under2 Coalition」に10つの新メンバーを迎え入れた。新メンバーは、米国のアトランタ市、ボルダー市、オーランド市、ピッツバーグ市、モントゴメリー郡(メリーランド州)、オーストラリアのクイーンズランド、モザンビークのケリマネ、マーシャル諸島、ドイツのニーダーザクセン州とラインラント・プファルツ州である。「Under2 Coalition」はカリフォルニア州とドイツのバーデン=ヴェルテンベルグ州のパートナーシップを通じて2015年に創設され、現在187の地域が参加している。「Under 2 MOU」の署名者は、2050年までに温暖化ガスを国民1人あたり2t以下に抑えるか、1990年比で80-95%削減することを約束している。
  • 当該プレスリリースについては以下のリンクを参照:http://under2mou.org/governor-brown-welcomes-new-members-to-under2-coalition/

 

 

電力効率化

   全米エネルギー効率経済評議会(ACEEE: American Council for and Energy-Efficient Economy)が、電力効率化のスコアを公表。

 

  • 全米エネルギー効率経済評議会(ACEEE: American Council for and Energy-Efficient Economy)は、年次の電力効率化スコアを公表した。同スコアは、電力と輸送の効率化を促進する政策及びプログラムを基に、各州をランキングしている。昨年、カリフォルニア州と同率でトップに立っていたマサチューセッツ州が一位の座を確保し、2位にカリフォルニア州、そして3位にロードアイランド州がランクインした。以下は当該3州のハイライトである。

 

  • マサチューセッツ州のGreen Communities Act of 2008はエネルギー効率化推進に有効な法令であり、昨年は販売の3%効率化を達成。
  • カリフォルニア州は、2030年までにエネルギー効率を50%改善することを義務付けるSB350を採用するなど、エネルギー効率化について野心的な目標を掲げている。加えて、カリフォルニア州は2016年末、コンピュータの効率化基準(efficiency standards for computers)に同意した初めての州となった。同州は新築建造物への建築基準を導入しており、この基準は、2020年までに全ての新築住宅を、2030年までに商用建築物をネット・ゼロ・エネルギー化する目標となっている。
  • ロードアイランド州は、公共事業のカテゴリでほぼ満点に近いスコアを獲得した。同州の3カ年エネルギー効率化調達計画(Three-Year Energy Efficiency Procurement Plan)で、3%近くのエネルギー節約に成功した。同州は、2016年12月に、温暖化ガス排出量を、2035年までに45% 削減するという温暖化ガス排出削減計画(Greenhouse Gas Emissions Reduction Plan)を採用した。

 

   下図は各州のランキングを示している。

 

Source: ACEEE

 

当該報告書の全文は以下のリンクを参照:http://aceee.org/press/2017/09/aceee-state-energy-efficiency

 

 

Energy Storage

エネルギー貯蔵システム

 

   2017年第2四半期中に、米国全体で50.4MWのエネルギー貯蔵システムが設置された。

   

  • GTM Research社とエネルギー貯蔵協会(Energy Storage Association)の報告書S. Energy Storage Monitorによると、2017年第2四半期において、米国全体で50.4MWのエネルギー貯蔵システムが設置された。同報告書の主要な記載事項は以下の通り。
    • 443のBTM(需要家サイド)エネルギー貯蔵システムが設置された。合計32MWhのうち3MWhが住宅以外への設置であった。
    • カリフォルニア州の自家発電インセンティブプログラム(Self-Generation Incentive Program)とハワイ州の消費者自給プログラム(Customer Self-Supply Program)は、同2州が需要家サイド市場を牽引する強力な原動力となっている。
    • 発電所規模の設置は合計で5MWhと、カリフォルニア州のアリソンキャニオンプロジェクトが稼動したことで200MWhに達した前期、前々期から減少した。
    • リチウムイオン電池が引き続き好まれ、2017年第2四半期は2%の市場シェアを獲得した。
    • 2017年全体の設置量としては327MW/591MWhが見込まれている。

Source: GTM Research

 

詳細な情報は以下のリンクを参照:https://www.greentechmedia.com/research/subscription/u-s-energy-storage-monitor

 

 

 

Renewables

再生可能エネルギー

 

   2017年の住宅用太陽光発電市場は停滞し、2018年まで続くとの予想

 

  • GTM Research社と米国太陽エネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association)の四半期報告書S. Solar Market Insightによると、2017年の住宅用太陽光発電市場は、年次成長率が初めてマイナスに転じ、その率は3%と見積もられている。この停滞は、カリフォルニア州などの高成長市場が成熟期を迎えており、大手の設置業者がビジネスモデルをシフトしたことに起因する。当該報告書のその他の主要事項は以下の通り。
    • 2017年第2四半期の太陽光発電設置容量は、全産業セクターを合わせて2,387MWとなった。
    • 2017年上期の全米における新規の電源容量は、太陽光発電が22%で一番多く、その次に天然ガスが多かった。
    • 2017年末までに、4GWが稼働を開始するとGTM Research社は予想しており、これは2016年より17%ダウンとなることを意味する。
    • 市場の停滞は2018年も続くと予想されているが、2019年については、新興市場の成長、新たな販売戦略、発電所レベルの大規模調達により再び増加に転じると予想されている。

 

Source: GTM Research

 

詳細な情報は以下のリンクを参照:https://www.greentechmedia.com/research/subscription/u-s-solar-market-insight

 

太陽光発電システムの設置コストは下落し、発電所用では2020 SunShotを早くも達成。

 

  • 国立再生可能エネルギー研究所(NREL: National Renewable Energy Laboratory)は、太陽光発電システム設置費用の下落を示す報告書を公表した。主な記載事項は以下の通り。
    • 2016年第1四半期と比較し、2017年同四半期の設置費用は発電所規模で29%、商業規模で15%、住宅規模で6%、それぞれ減少した。
    • 補助金なしの均等化発電原価(LCOE: levelized cost of electricity)のベンチマークは、住宅用システムでは9-16.7セント/kWhまで、商業用システムで9.2-12.0セント/kWhまで、発電所用の固定傾斜システムでは5.0-6.6セント/kWhまで、発電所用の一軸追尾システムでは4.4-6.1セント/kWhまで、それぞれ減少している。
    • 下図に示されている通り、システムの平均費用は、住宅用システムで$2.80/Wdc、商業用で$1.85/Wdc、発電所用の固定傾斜システムで$1.03/Wdc、発電所用の一軸追尾システムで$1.11/Wdcに達した。
    • 発電所用システムでは、米エネルギー省の2020 SunShot目標を3年も前倒しで達成することができた。同目標に対し、住宅用では86%、商用業では89%まで達成している。

Source: NREL

 

当該報告書の全文は以下のリンクを参照:https://www.nrel.gov/docs/fy17osti/68925.pdf

 

 

Upcoming Events

これから開催されるイベント

 

U.S.Power & Renewables Summit 2017

期間:11月7日〜11月8日

場所:テキサス州オースティン

主催:Greentech Media

https://www.greentechmedia.com/events/live/u.s.-power-renewables-summit

 

 

U.S. Energy Storage Summit 2017

期間:12月12日〜12月13日

場所:カリフォルニア州サンフランシスコ

主催:Greentech Media

https://www.greentechmedia.com/events/live/u.s.-energy-storage-summit