2017年8月
Date: September 26, 2017
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【グリッド計画】

 

  • サクラメント公営電力会社(SMUD: Sacramento Municipal Utility District)は、日本の電力事業者向けにスマートエネルギーソリューションを提供するにあたり、NECとSpaceTime Insightと提携することを発表した。提携により各社の専門性が活かされ、SMUDの公営電力会社としての運用経験やカスタマーサービス、環境面におけるリーダーシップの経験、NECの高度な技術力及び日本の電気事業者との豊富なビジネス経験、これに加えて、SpaceTime Insightの高度解析アプリケーションが統合されることとなる。電力事業者は、提供されるアセットマネジメントサービスにより、信頼性、安全性、効率性の改善を図ることができる。また、三社は今回の提携を通じて、規制緩和により大きな変化点を迎えている日本の電力業界における新しいビジネスチャンスを探索することとなる。提携する各社は新規の小売電力プロバイダーと協業し、エネルギー貯蔵システムやエネルギーマネジメント、電気自動車充電制御といったスマート製品、サービスをセットで提供する。プレスリリースでは、各社は将来的には革新的な電力技術を開発し、サクラメントで同技術を活用する計画であることが示されている。

詳細は以下のリンクを参照:

https://www.smud.org/en/about-smud/news-media/news-releases/2017/2017-08-07-NEC-and-SpaceTime-Insight.htm

 

  • ハワイ電力公社(HECO: Hawaiian Electric Companies)は、同州の公共事業委員会(PUC: Public Utilities Commission)にグリッド近代化戦略(Grid Modernization Strategy)を提出した。再生可能エネルギー利用割合基準(RPS: renewable portfolio standard)として2020年までに48%、2045年までに100%を達成することが示されているが、同戦略には当該RPSを達成するための電力網(グリッド)の更新計画が示されている。当該報告書は短期的なイニシアチブに焦点が当てられており、費用は6年間で$205Mが見積もられている。HECO管轄区域には8万台以上のルーフトップ太陽光発電システムが設置されているが、同戦略のフェーズ1での対策の多くは、HECOが直面している電力網(グリッド)の信頼性の問題解決に関わるものである。以下の事項が今回の提案内容に含まれる。
    • 広く普及している太陽光発電を統合するためにアドバンスドインバーター技術を設置すること
    • 消費者側への分散電源設置を可能にするために電圧マネジメントツールの使用を拡大させること
    • スマートメーター設置について、太陽光発電を所有する消費者、デマンドレスポンスへの参加希望者、多様な電気料金システムの利用者、電力消費モニタリングの活用を希望する消費者へ優先的に行うこと
    • 高度なグリッドセンサーの設置や自動制御を拡大すること
    • 通信ネットワークを拡大し、グリッドの可視化や分散電源の調整効率を改善すること
    • 停電管理や消費者への通知システムを改善すること

当該戦略の全文は以下のリンクを参照:https://www.hawaiielectriclight.com/Documents/about_us/investing_in_the_future/final_august_2017_grid_modernization_strategy.pdf

 

 

【エネルギー貯蔵システム】

  • ニューメキシコ州公共規制委員会(NMPRC: New Mexico Public Regulation Commission)は、同州電力会社がエネルギー貯蔵システムを電源として取り扱うよう義務付けるため、電力会社の長期計画プロセスを変更した。これは、2007年に初めて施行された電力会社向けの統合資源計画(IRPルール:Integrated Resource Plan for Electric Utilities)で、電力会社に対して、計画立案時に全ての電源に対して、コスト効率的を評価することを義務付ける内容となっている。NMPRCは、IRPルールが採用された当初、エネルギー貯蔵システムは商業的に実現可能な電源ではなかったが、10年が経った現在、エネルギー貯蔵システムは商業的に存続が可能な技術となっており、電力系統全体の電力使用や経済性改善に寄与していると述べている。NMPRCは、連邦上院議員Martin Heinrich氏の要請に基づき、今回のIRPルール変更手続きを開始した。同氏は、再生可能エネルギーを統合する上でエネルギー貯蔵システムを活用することを評価している。

本件の詳細は以下のリンクを参照:http://www.nmprc.state.nm.us/rssfeedfiles/pressreleases/2017-8-8CommissionUnanimouslyApprovesAmendingRuleToIncludeEnergyStorage.pdf

 

【運輸】

  • カリフォルニア州大気資源委員会(CARB: California Air Resources Board)は、FC( 燃料電池)電気自動車の普及および水素燃料ステーションネットワークの構築に関する2017年の年次評価報告書「2017 Annual Evaluation of Fuel Cell Electric Vehicle Deployment and Hydrogen Fuel Station Network Developmentを公表した。今年アップデートされた主な事項は以下の通り。
    • 前回の報告書公表以降、カリフォルニア州に登録されているFC自動車は、331台から1,600台以上に増加した。CARBは、2017年末までに2,800台、2020年末までに13,400台、2023年末までに37,400台に到達するであろうと見積もっている。
    • 水素燃料ステーションの数は20から29に増加している。さらにサービス提供が可能なステーションの合計は今年末までに37、2018年末までに42に増えると見込まれている。
    • カリフォルニア州エネルギー委員会(CEC: California Energy Commission)は今年初め、2019年にサービスを開始する16の新規ステーションに対して補助金を提供することを決めている。
    • CARBは、以前の予想と比較すると、ステーションの設置ペースがスローダウンしていると述べている。本報告書では、同ステーションの開発に充てられている年間予算$20Mすべてを活用し、同州の目標である100ステーションの設置に向けて設置率を増加させることを勧めている。

本報告書の全文は以下のリンクを参照:https://www.arb.ca.gov/msprog/zevprog/hydrogen/hydrogen.htm

 

 

 

 

【スマートコミュニティ】

 

 

  • 国立再生エネルギー研究所(NREL: National Renewable Energy Laboratory)は、PanasonicおよびXcel Energyと提携し、Peña Station NEXTプロジェクトに共同で取り組むことを発表した。同プロジェクトは、Panasonicがコロラド州デンバーで開発を進めている382エーカーのゼロエネルギー、スマートコミュニティプロジェクトである。本提携では、NRELのエネルギーシステム統合施設(ESIF: Energy Systems Integration Facility)とURBANoptソフトウェアを用いて同コミュニティにおける電力消費をモデル化し、分散電源や電力効率化施策、電気料金構造の統合をサポートする予定である。本プロジェクトの結果は、将来のスマートシティ開発を実現するために共有化される。

本提携に関する詳細の情報は以下のリンクを参照:https://www.nrel.gov/news/press/2017/nrel-announces-partnership-with-panasonic-and-xcel-energy.html

Peña Station NEXTプロジェクトに関する情報は以下のリンクを参照:http://www.penastationnext.com/

 

【イベント・カンファレンス】

 

 

 

 

  • 2017 Behavior, Energy and Climate Change Conference
  • 期間:10月15日〜10月18日
  • 場所:カリフォルニア州サクラメント
  • 主催:Berkeley Energy and Climate Institute、Stanford University Precourt Energy Efficiency Center、American Council for an Energy Efficient Economy (ACEEE)
  • http://beccconference.org/