2017年7月
Date: September 1, 2017
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【気候変動】

ブラウン加州知事が新たな地球環境イニシアチブ“America’s Pledge”を開始

 

  • カリフォルニア州のブラウン(Jerry Brown)州知事と元ニューヨーク市長のブルームバーグ(Michael Bloomberg)氏は、7月12日、America’s Pledgeという名称のイニシアチブを開始した。このイニシアチブでは、トランプ大統領が正式にパリ協定から離脱したことを受け、同協定の目標を達成すべく米国内の州や市、企業を結集させていく。イニシアチブでは、参加者の活動をまとめ、将来の排出量に与える影響を定量化する。加えて、さらに排出量を削減するために各州や市、企業のロードマップが作成される見込みである。ブラウン州知事は、「われわれは本日、連邦政府の決定に関わらず、米国の州や市、企業がパリ協定の下で米国の公約を果たすべく取り組みを行っていることを世界に伝えることができた」と述べた。

イニシアチブの詳細は以下のリンクを参照:

https://www.americaspledgeonclimate.com/

 

 

【政策、規制】

ブラウン州知事が排出権取引制度の期間延長を認める法案AB398に署名

 

  • カリフォルニア州のブラウン(Jerry Brown)州知事は、元々2020年に設定されていた排出権取引制度の終了時期を2030年まで延長する法案AB398に署名した。同プログラムは2013年に開始され、プロジェクトへの資金源となる収入計$3.4B近くを創出することに成功した。しかしながら最近は、同制度が継続されるかどうかが不透明なことを受け、収入が初期のオークションと比較して減少していた。今回の延長によって、温暖化ガス排出量を2030年までに1990年比で40%削減するという州法SB32の目標達成と州政府による高速鉄道やZEV等のプログラムへのリベート提供が後押しされると期待されている。

本プレスリリースは以下のリンクを参照:

https://www.gov.ca.gov/news.php?id=19891

 

【スマートグリッド】

加州3大電力会社がDRAMの選定結果をCPUCへ提出

 

カリフォルニア州の3大私営電力会社、PG&E社、SDG&E社、SCE社は、2018-2019年DRAM(demand response auction mechanism)の提案依頼書の結果をカリフォルニア州公共事業委員会(CPUC: California Public Utilities Commission)に提出した。当該パイロットプログラムは2015年に開始され、分散電源を集約するアグリゲータが電力会社の調達分に入札することを認めることで、同州のデマンドレスポンス市場を拡大することを目指している。PG&E社は、2018年に80MW分、2019年に90MW分の容量を確保するにあたり、AutoGrid Systems社、EnerNOC社、OhmConnect社、Sunrun社、Tesla社を選定した。SDG&E社は、2018年に14MW分の容量を確保するにあたり、AutoGrid Systems社、Green Charge Networks社、NRG Curtailment Services社、OhmConnect社、Stem社を選定した。SCE社は、2018年に88.5MW分、2019年に99.2MW分の容量を確保するにあたり、EcoFactor社、Enerwise社、OhmConnect社、Green Charge Networks社、Tesla社と契約を締結した。DRAMで調達された容量は、2015年の40MWから、2016年には82MWと急速に増加している。

各電力会社の報告については、以下のリンクを参照:

PG&E社:  https://www.pge.com/tariffs/assets/pdf/adviceletter/ELEC_5109-E.pdf

SDG&E社: http://regarchive.sdge.com/tm2/pdf/3095-E.pdf

SCE社: https://www.sce.com/NR/sc3/tm2/pdf/3629-E.pdf

 

 

CECが建物の省エネ基準の比較に関する報告書を発表

  • カリフォルニア州エネルギー委員会(CEC: California Energy Commission)は、同州の2016年の家庭部門の建物エネルギー効率基準(building energy efficiency standards、タイトル24)と、2015年の国際省エネルギーコード(International Energy Conservation Code)をベースに作られた連邦基準との比較に関する報告書を公表した。各州は、州で設定された基準が連邦基準と同等又はそれを上回るものかを検証することが要求されている。CECは3タイプの新規住宅について、比較する2基準での予想されるエネルギー使用量をモデリングし、同州のタイトル24が年間6兆9,790億BTUを節約し、連邦基準よりも平均29%良いことを確認した。(1階建て・1家族で89%、2階建て・1家族で25.79%、複合住宅で37.36%)。

報告書詳細については以下のリンク参照:

http://www.energy.ca.gov/2017publications/CEC-400-2017-006/CEC-400-2017-006.pdf

 

 

電気自動車】

CARBVolkswagen社の電気自動車促進のための資金拠出計画を承認

 

  • カリフォルニア州大気資源局(CARB: California Air Resources Board)は、ディーゼル車の排出ガス不正問題の和解策としてVolkswagen社が課せられていた電気自動車分野への$800Mの投資について、その第1フェーズに係る承認を行った。今後10年間にわたり、Volkswagen社はCARBの承認を得て$200Mの資金拠出を4回行うこととなる。第1回目の計画では、以下の4分野への資金拠出が計画されている。
    1. 地域の充電設備
      • 5つの都市部(ロサンゼルス、サンフランシスコ、サンノゼ、サンディエゴ、サクラメント)において、複合住宅やオフィス、小売店舗等への充電設備拡充に約$45Mを拠出する。レベル2、50kW、150kWの充電器を混成した350以上の充電ステーションが建設される見込み。
    2. 高速道路ネットワーク
      • 都市部間を走る道路沿いに50以上の充電ステーションを配備する「高速道路ネットワーク」構築に約$75Mを拠出する。充電ステーションには、現在設置されている急速充電器(DCFC)より充電速度が速い150kWと320kWの急速DC充電器を設置する計画。
    3. グリーンシティの建設
      • Volkswagen社は2つの「グリーンシティ」プロジェクトのうちの最初のプロジェクトの開発に参画し、サクラメント市に$44Mを拠出する。このプロジェクトでは、ZEV(Zero Emmisison Viehcle)のシェアリング車両、ZEVの配達車両、ZEVのタクシー車両向けに75基程度の充電器を設置する計画。
    4. 周知活動と教育
      • Volkswagen社は、EVの採用を促進するための、個別のブランドとは切り離したマーケティング活動や教育活動向けに、$20Mを拠出する。

 

承認された拠出計画の詳細は以下のリンクを参照:https://www.arb.ca.gov/msprog/vw_info/vsi/vw-zevinvest/documents/vwinvestplan1_031317.pdf

 

 

 

【再生可能エネルギー】

ハワイ州公共事業委員会(HPUC)RPS100%を達成するための計画を承認

 

  • ハワイ州公共事業委員会(HPUC: Hawaii Public Utilities Commission)は、ハワイ電力(HECO : Hawaiian Electric Companies)社が作成した、2045年までに再生可能エネルギー利用割合基準(RPS: Renewable Portfolio Standard)100%を達成するという同州の目標を実現させるための電力供給改善計画を承諾した。ハワイ電力は、RPSの目標を要求よりも早いペースで達成することができると予測しており、2020年までに48%、2030までに72%、2040年までに100%に達すると見込んでいる。同計画に示された短期的なアクションは、2021年までに400MWの再生可能エネルギーを調達すること、コミュニティーベースの再生可能エネルギープログラムを開発すること、そしてスマートインバーター、エネルギー貯蔵システム、デマンドレスポンスといった分散電源をサポートすること、が含まれている。公共事業委員会(HPUC)が強く懸念している事項としては、下図に示されているように、2021年にかけて18-25%、2026年にかけて23-44%、と顕著な割合で電気料金が値上がりすると予想されている点。ハワイ電力には、不良資産のリスクや、電気料金の上昇に伴い、消費者が系統から離脱するリスク(注:オフグリッドになる利用者が増えると、他の利用者の負担が相対的に高まるというリスク)を十分に検証することが求められた。

Source: Hawaii Public Utilities Commission

               

詳細については以下のリンクを参照:http://dms.puc.hawaii.gov/dms/DocumentViewer?pid=A1001001A17G17A92524E00404

 

 

 

【イベント・カンファレンス】

 

 

  • 2017 Behavior, Energy and Climate Change Conference
  • 期間:10月15日〜10月18日
  • 場所:カリフォルニア州サクラメント
  • 主催:Berkeley Energy and Climate Institute、Stanford University Precourt Energy Efficiency Center、American Council for an Energy Efficient Economy (ACEEE)
  • http://beccconference.org/