2017年12月
Date: February 14, 2018
|

規制関連

 

   CARB2030年までの温暖化ガス削減目標に向けた計画2017 Scoping Plan」を承認

 

  • カリフォルニア州大気資源委員会(CARB: California Air Resources Board)は、温暖化ガスを2030年までに1990年比で40%削減する州の目標を達成するための計画「2017 Scoping Plan」を承認した。同計画には、目標達成への効果が期待される様々な既存の取組に加え、今後必要と見込まれる取組がいくつか提示されている。電力部門と輸送部門へ提案されている主な取組は以下のとおり。
    • 再生可能または低炭素な燃料を使って燃料電池の普及を促進すること。
    • エネルギー貯蔵システムなどの再生可能エネルギー導入拡大に貢献する技術を支援すること。
    • 住居用建築物では2018/2019年までに、商業用建築物では2030年までに、ゼロネットエネルギー規格(zero net energy (ZNE) standard)を適用すること。
    • 規格や追加のインセンティブを通じて、エネルギー効率をさらに強化すること。
    • 販売する車のすべてをゼロエミッション車(ZEV)にするという目標を達成するため、ZEVの普通乗用車が市場の勝者であることを明らかにする政策やインセンティブを実行すること。
    • 交通を重視した開発やインフィル開発(充填型市街地整備)といった戦略の実行、価格メカニズム(通行料や走行距離課税(VMT税)など)の採用、代替輸送手段の促進などにより、自動車での移動距離の低減を図ること。

下図にはカリフォルニア州の2000年以降の温暖化ガス排出動向および野心的な2020年と2030年排出目標が示されている。

 

 

当該計画の詳細は以下のリンク参照:

https://www.arb.ca.gov/cc/scopingplan/scoping_plan_2017.pdf?_ga=2.142613237.1138182556.1514408290-54244861.1492537606

 

 

エネルギー貯蔵システム

 

Stem社とSunverge社が三井物産を通じて経済産業省のVPP事業に採用。

 

  • カリフォルニア州に拠点を置くエネルギー貯蔵システムのスタートアップ2社が、日本の経済産業省が公募した「分散型バーチャルパワープラント(VPP)事業」の開発案件に採用されたと公表した。採用されたStem社とSunverge社は、ともに三井物産と連携し、東京電力の管轄区域において、需要家側(behind-the-meter)エネルギー貯蔵システムを統合(アグリゲート)する系統サービスを提供する。Stem社のプロジェクトでは、複数サイトに設置された計750kWhのエネルギー貯蔵システムを統合することで、柔軟かつ高速応答が可能な分散電源を可能にするもの。Sunverge社は、系統サービスを提供するため多数のリソースを集約し、併せてデマンドチャージ削減など実際の運用試験を行う。これら実証試験の結果は、日本の規制緩和後に急速に進歩した電力市場において、分散電源の役割を理解するのに貢献すると期待される。

 

Stem社のプレスリリースは以下のリンクを参照:

http://www.stem.com/stem-announces-first-energy-storage-virtual-power-plants-japan/

Sunverge社のプレスリリースは以下のリンクを参照:

http://www.sunverge.com/sunverge-deploys-fleet-energy-storage-systems-japan/

 

 

CPUCのエネルギー貯蔵システム導入目標に関し、PG&E6件で計165MW分の承認を申請

 

  • PG&E(Pacific Gas & Electric)社は、6件で合計165MWとなるエネルギー貯蔵システムの契約に関して、カリフォルニア州公共事業委員会(CPUC: California Public Utilities Commission)に承認申請を行ったことを公表した。当該プロジェクトは、CPUCが電力会社(IOU)に対して義務付けているエネルギー貯蔵システムの調達目標(2020年までに合計1,325MW)の達成に寄与するものである。PG&E社の目標値は580MWであり、同社は2015年以降これまでに79MW分の契約を行っている。今回選ばれた6件のプロジェクトはすべてリチウムイオン電池であり、2020年11月以降に運用が開始される予定となっている。下表に各プロジェクトの詳細を示す。

本件のプレスリリースは以下のリンクを参照:

https://www.pge.com/en/about/newsroom/newsdetails/index.page?title=20171204_pge_expands_commitment_to_energy_storage

 

 

再生可能エネルギー

 

   CAISOが再生可能エネルギーに関する月次データ「The Monthly Renewables Performance Report」の提供を開始

 

  • カリフォルニア州独立系統運用機関(CAISO: California Independent System Operator)は、再生可能エネルギーに関するデータを追跡する新たなオンラインサービス「The Monthly Renewables Performance Report」の提供を開始した。これは、月次で再生可能エネルギーのパフォーマンスを報告するもので、再生可能エネルギーの平均発電比率 、価格、出力抑制量(curtailment)、出力変動率(ramp rate)、純需要(net demand)等様々なデータを提供する。11月の月平均の再エネ発電比率は2%、太陽光発電・風力発電の出力抑制量は11,390MWh、最大出力変動率は3時間で12.6GWであった。当該報告書の要旨は下図のとおり。

2017年11月の当該報告書全文は以下のリンクを参照:

http://www.caiso.com/Documents/MonthlyRenewablesPerformanceReport-Nov2017.html

 

 

   北米トヨタ社が、ロングビーチ港において、水素ステーションを併設した燃料電池発電の実証を行うと発表。

 

  • 北米トヨタ(Toyota Motor North America, TMNA)社は、ロングビーチ港に世界初となるメガワット級の溶融炭酸塩形燃料電池を用いた発電所および水素ステーションを建設する計画を発表した。この施設は、農業からのバイオ廃棄物を利用して電気、水、水素を生み出すもので、「Tri-Gen(トライジェン)」と呼んでいる。1日の発電量は約35MWであり、1.2トンの水素が製造される。電力はトヨタ社の物流事業を行うTLS(Toyota Logistics Service)社のロングビーチ拠点に供給され、水素はMIRAIや大型トラックなどトヨタ社の燃料電池自動車向けに供給される予定である。Tri-Genは米国エネルギー省、カリフォルニア州政府、UCアーバインによる支援の下で、FuelCell Energy社が開発したもの。トヨタ社は同プロジェクトを「水素社会構築のための重要なステップ」と考えている。今回のプレスリリースは以下リンクを参照:

http://pressroom.toyota.com/releases/toyota+build+worlds+first+megawatt+scale+100+percent+renewable+power+hydrogen+generation+station.htm

 

 

 

これから開催されるイベント