2017年1月
Date: May 8, 2017
|

【規制・政策関連】

カリフォルニア州上院議員のScott Wiener氏は、同州において新しく建設される住宅および商業用の建物について太陽光発電の設置を義務付ける法案を提出した。Wiener上院議員は、以前サンフランシスコ監査役会(San Francisco Board of Supervisors)に従事。同監査役会は、サンフランシスコ市に10階又はそれ以下の高さの建物を新設する際、太陽光発電システムの設置を義務付ける措置を採択し、2017年初めより開始。現在、カリフォルニア州建築基準法(California Building Code)では、新しく建設される小型または中型の建物に対して、その屋根の15%について「太陽光発電が可能な状態(solar ready)」にしておくことが義務付けられている。

当該法案の詳細は以下のリンクを参照:

http://sd11.senate.ca.gov/news/20170109-senator-wiener-introduce-bill-requiring-solar-power-new-buildings-advance-california%E2%80%99s

 

 

【エネルギー貯蔵システム】

Tesla社は、パートナーのPanasonic社とともに、同社のギガファクトリーにおいてバッテリーの生産を開始したことを発表した。当該工場で生産される「2170 cells(幅21mm, 高さ70mm)」はTesla社の家庭向けエネルギー貯蔵システムであるPowerwall2、および商業部門・発電所向けエネルギー貯蔵システムであるPowerpack2向けに使用される予定である。販売が予定されている同社の電気自動車Model3に使われるバッテリーについては、第2四半期にも生産が開始される予定である。2018年までには同工場で年間35GWh分のリチウムイオン電池が生産されることとなり、これは全世界の他の企業等によって生産されるバッテリーの合計に匹敵する容量である、とTesla社は述べている。

 

本件の詳細は以下のリンクを参照:

https://www.tesla.com/blog/battery-cell-production-begins-gigafactory

 

【電気自動車】

カリフォルニア州の三大私営電力会社は、電気自動車のインフラに関するプログラムの承認申請案を同州PUC(Public Utilities Commission: 公共事業委員会)に提出した。同プログラムの合計は$1Bである。最も規模が大きいプログラムを提案したのはSCE(Southern California Edison)社で、総額$570Mの計画。次いでPG&E(Pacific Gas & Electric)社の$253M、最も規模が小さいのがSDG&E(San Diego Gas & Electric)社の$244Mのプログラムである。各社提案の主要なポイントは以下の通り。

 

○SCE

・Residential Make-Ready Rebate Pilotでは、新しく電気自動車を購入した所有者に対して、家庭向けの充電インフラを設置する際のコストを相殺することができるインセンティブを提供する。

・EV Rideshare Reward Pilotでは、ライドシェアプログラムに参加する電気自動車オーナーにインセンティブを提供する。

・Urban DCFC Clusters Pilotでは、5箇所の都市クラスターに最大50基のDC急速充電基を設置する。

・Electric Transit Bus Make-Ready Programでは、SCE社が通勤用の電動バスを支援するインフラを設置する。

 

SCE社提案の詳細は以下のリンクを参照:

http://www3.sce.com/sscc/law/dis/dbattach5e.nsf/0/4D320467F986C8FA882580AE007EF90E/$FILE/A1701XXX%20-%20SCE%20TE%20Application%201-20-17.pdf

 

○PG&E

・$210.8M規模のFleet Readyプログラムでは、小型車以外の自動車向けの支援を行う。

・$22.4M規模のFast Charge プログラムでは、52箇所のDC急速充電基が設置される予定。

 

PG&E社の提案については以下のリンクを参照:

https://pgera.azurewebsites.net/Regulation/ValidateDocAccess?docID=399575

 

○SDG&E

・San Diego International AirportにおけるEV関連装置の設置、不便な状況に置かれているコミュニティー内またはその近郊に位置する高速道路へのレベル2、DC急速充電の設置、港湾施設の電動化、タクシー会社へのインセンティブに約$18.0Mをあてる。

・家庭向けレベル2充電器の購入および設置に対する補助金に合計$226.0Mをあて、合計9万台の充電器設置を目指す。

 

SDG&E社の提案については以下のリンクを参照:

https://www.sdge.com/sites/default/files/regulatory/SDGE%20Application%20For%20Approval%20of%20SB%20350%20Transportation%20Electrification%20Proposals_0.pdf

 

 

CARB(California Air Resources Board: カリフォルニア州大気資源委員会)は中間レビュー(Midterm Review)を公表し、その中で、2012年に採用されたAdvanced Clean Carsプログラムが当初の見込み通り順調に稼働しており、2025年までにゼロエミッションカー百万台を達成できることができる見込みであることを示した。当該報告書の主な事項は以下の通り。

・2022-2025年の自動車モデルに関しては、国レベルの温暖化ガス排出基準は適切なものであり、これら基準を達成するための従来技術の進歩は当初見込みよりも早いペースで推移している。

・2016年8月にかけて、同州では約23万台のPEV(プラグイン車)が保有され、また同州のゼロエミッションカー規制を採用する「Section 177」州のうち9州では62,000台が保有されている。また、レベル2充電は17,000台以上、DC急速充電は2,100台以上がカリフォルニア州および前述の9州で設置された。

・CARBは、カリフォルニア州が電気自動車市場のさらなる発展に向けて自動車メーカーや連邦当局、パートナーである州と取り組みを行う一方で、2025年以降の新しい基準の構築に向けて積極的に動きだすことを推奨している。

・当該報告書は2016年5月に公表されたMobile Source Strategyの文書を参照しており、当該文書では、2030年までに400万台以上のゼロエミッションカーが利用可能となること、また新車の温暖化ガス排出を全体で年4-5%削減することの必要性が述べられている。

 

当該報告書の詳細は以下のリンク参照:

https://www.arb.ca.gov/msprog/acc/acc-mtr.htm

 

 

コロラド州、ユタ州、ネバダ州の知事は、電気自動車充電ネットワークの構築に向けパートナーシップを締結することを発表した。同ネットワークは全体で2,000マイルにもおよび、これら州を走る主要高速道路に沿ってネットワークを構築するという内容。同3州は米国の中でも電気自動車の比率が高く、またインセンティブも多い。コロラド州は電気自動車購入について$5,000のインセンティブを提供しており、同州で走行する電気自動車は8,000台にのぼる。ユタ州は電気自動車保有数で全米第7位につけており、同州にある国立公園をつなぐ充電インフラの整備に向け積極的に活動している。ネバダ州は、電気自動車の保有数が2,104台と全米第13位につけており、また、2020年までに同州全体を網羅できるよう高速道路の電気自動車関連インフラ整備を完了することを目標としている。

 

本件の詳細は以下のリンクを参照:

https://www.colorado.gov/governor/news/governors-colorado-utah-and-nevada-announce-joint-action-build-regional-electric-vehicle

 

【CCS】

NRG Energy社とJX石油開発株式会社(JX Nippon Oil & Gas Exploration Corporation)は、Petra Novaプロジェクトの完了を発表した。同プロジェクトは全米で初となる大規模の燃焼後CO2回収・隔離を行う発電所である。同施設では、テキサス州ヒューストン近くにあるWA Parish発電所の石炭火力発電ユニットにおける240MW分の後流燃焼排ガス(slipstream of flue gas)から90%以上の二酸化炭素が回収される。回収された二酸化酸素はWest Ranch 油田で利用され、生産量を300バレル/日から最大15,000バレル/日まで引き上げることができる。二酸化炭素の吸収および脱着過程では高性能の溶媒が用いられ、同溶媒の開発は三菱重金属、関西電力と共同で実施された。当該プロジェクトは米エネルギー省のプログラムに採択されており、CCPI(Clean Coal Power Initiative Program)の一環として$190Mの補助金が付与されている。加えて、当該プロジェクトの一部分は、国際協力銀行(Japan Bank for International Cooperation)およびみずほ銀行より融資を受けており、独立行政法人日本貿易保険(Nippon Export and Investment Insurance)が保険の引受を行っている。

 

本件の詳細は以下のリンク参照:

http://investors.nrg.com/phoenix.zhtml?c=121544&p=irol-newsArticle&ID=2236424

 

【イベント・カンファレンス】

o       第8回年次スマートエネルギーサミット(Smart Energy Summit)

期間:2月20日、21日、22日

場所:Austin, Texas

電力会社・消費者の技術をつなぐ市場、特に台頭しているIoTにフォーカスした会議

https://www.parksassociates.com/events/smart-energy-summi

 

o       2017 カリフォルニア州の分散電源の未来(California’s Distributed Energy Future 2017)

期間:3月8日、9日

主催:GTM Research

場所:San Francisco, CA

カリフォルニア州や全米の分散電源に影響を及ぼす同州の規制や市場について議論される。

https://www.greentechmedia.com/events/live/californias-distributed-energy-future-2017