2016年6月
Date: July 25, 2016
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【再生可能エネルギー】

  • GTM Research社と太陽光エネルギー産業協会(SEIA: Solar Energy Industries Association)の季刊報告「S. Solar Market Insight」によると、2016年第1四半期における太陽光発電新設容量は全体の新設発電容量の64%にのぼった。太陽光発電の新規容量は1,665MWであり、新規に追加された石炭火力、天然ガス火力、原子力の合計を上回った。本報告書では、本年末までに設置される新規容量が14.5GWに到達すると予測しており、これは2015年における新規設置容量の7.5GWからほぼ倍増ということになる。太陽光発電は全米に約100万台設置されており、稼働容量は全体で27.5GWとなっている。
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More information on U.S. Solar Market Insight  can be found at:

本報告書の詳細は以下を参照

https://www.greentechmedia.com/research/subscription/u.s.-solar-market-insight

 

 

【電力網計画】

  • PG&E(Pacific Gas & Electric Company)社は、カリフォルニア州の最後の原子力発電所であるDiablo Canyon Power Plantの稼働を2025年にかけて段階的に縮小し停止する共同提案を公表した。PG&E社は、同州のクリーンエネルギー政策が同発電所の稼働必要性を著しく低下させることを認識していた。2015年に可決された当該政策SB350では、2030年までの目標再生可能エネルギー利用割合基準(renewable portfolio standard)が50%まで引き上げられており、電力効率を倍増させることが求められている。再生可能エネルギーの大幅な普及により、電力会社は過剰発電や断続的(intermittency)発電に対する対応策を講じることが必要となっている。当該原子力発電所の閉鎖は、太陽光発電と風力発電に加えて多数の分散電源リソースおよびCCA(community choice aggregation:自治体が消費者の電力需要をまとめ、電力供給事業社や電気の種類を選択するもの)による負荷低減の影響を受けている。 PG&E社は当該原子力発電所の供給容量を、温暖化ガスを排出しない電力効率化、再生可能エネルギー、エネルギー貯蔵リソースに置き換えることを提案している。この共同提案はまた、2031年までに再生可能エネルギー利用割合基準を55%まで引き上げるより高いレベルの目標達成を含んでいる。
     
    詳細は以下リンクを参照

http://www.pge.com/includes/docs/pdfs/safety/dcpp/JointProposal.pdf

 

 

  • カリフォルニア州独立系統運用機関(CAISO: California Independent System Operator)は、ルーフトップソーラーや電気自動車、エネルギー貯蔵システム、卸売市場向けデマンドレスポンス等の分散電源リソースをアグリゲーションすることについて、連邦エネルギー規制委員会(FERC: Federal Energy Regulatory Commission)より認可を取得した。

電力市場やアンシラリーサービス市場に入札することができない小規模の分散電源リソースについては、500kWの最小容量要件をクリアするためにアグリゲーションすることが認められることになる。この決定により、新たな収入機会をアピールし、分散電源リソースの容量拡大につながると期待される。
 

詳細は以下のリンクを参照

http://www.caiso.com/Documents/CaliforniaISOLeadsHistoricPushForDistributedEnergyResources.pdf

 

 

【エネルギー貯蔵システム】

  • BMW社は、i3 EV向けに設計されたバッテリーを組み込んだ家庭用・商業用のエネルギー貯蔵システムを公開した。当該システムの容量は22kWhまたは33kWhであり、i3EVで使い古された中古バッテリーを活用することができる。BMW社は、電気自動車および電力網向けのエネルギー貯蔵システムの研究開発を継続して行っており、2013年と2014年には、MINI Eのパイロットプログラムにおいて使用された中古バッテリーの検証を行う複数のプロジェクトが実施されている。2015年には、NextEra社が産業用の定置用電池用途において、BMW社のActiveEテスト車および初期のi3車で使用されたバッテリーを合計20MWh分調達する契約を締結している。
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詳細は以下のリンクを参照

http://www.bmwusanews.com/newsrelease.do?id=2680&mid=

 

 

【政策、規制】

  • 連邦運輸省(Department of Transportation)がリードし、全米の都市を対象に推進してきたSmart City Challengeの最終発表が6月23日に行われ、オハイオ州のColumbusが最終の勝者となった。$140 millionの投資を受けて、自動運転、バッテリーの研究、電気自動車用の充電ステーション、13,000台のバスや車の車車間、車路間通信、居住地と職場を結ぶ3つの電気自動運転シャトルの展開等が実施される。最後に落選した6都市は、Austin、Denver、Kansas City、Pittsburgh、 Portland、San Franciscoである。
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詳細は以下のリンクを参照

https://www.transportation.gov/smartcity

 

 

  • カリフォルニア州公共事業委員会(CPUC: California Public Utilities Commission)は、自家発電インセンティブプログラム(SGIP: Self-Generation Incentive Program)に係る変更案を採用することを決定した。同プログラムは分散電源リソースの設置に対する補助金を提供するものであり、2019年までの期間において約$270Mが提供可能である。同プログラムに今回適用された主要な変更点は以下の通り。
    • California Solar Initiativeと同様に、補助金額は設置容量に応じて減額される。
    • プログラム財源の75%についてはエネルギー貯蔵システムに割り当てられ、そのうち15%は家庭用エネルギー貯蔵システム向けに確保される。残りの25%については発電容量に割り当てられ、そのうち40%が再生可能エネルギー向けに確保される。
    • 2017年以降は、天然ガスを使用する発電については10%以上のバイオガスを使用することが求められ、その割合は2018年に25%、2019年に50%、2020年に100%と段階的に引き上げられる。

 

The adopted CPUC decision can be found at:

今回採用されたCPUCの決定の詳細は以下のリンクを参照

http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Published/G000/M163/K870/163870439.pdf

 

 

【業界動向】

  • 電気自動車メーカーのTesla社は、全額株式交換によるSolarCity社の買収案を額面$2.5-3.0Bで提示した。Tesla社は2015年3月に電力事業「Tesla Energy」を開始し、発電所レベル・商業用レベル・家庭用レベルでのエネルギー貯蔵システムを提供しており、ポートフォリオにルーフトップソーラーを追加することによって同社のビジョンを完結しようと試みている。この買収が実現した場合、世界初の垂直に統合されたクリーンエネルギー製品の包括的プロバイダーが誕生することとなり、消費者は同社の電気自動車を再生可能エネルギーで充電し、太陽光発電を活用して余剰電力を貯蔵することが可能となる。
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本プレスリリースの詳細は以下のリンクを参照

https://www.teslamotors.com/blog/tesla-makes-offer-to-acquire-solarcity

 

 
 

【直近のイベント】

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  • EV Roadmap 9  7月20日〜21日、オレゴン

年に一度の本イベントには トップのEVステークホルダーが集い、設置関連のアップデートや注目トレンド、成功事例などについて議論が交わされる。

http://evroadmapconference.com/

 

 

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  • California Climate Change Symposium 2016  9月6日、ロングビーチ

カリフォルニア州自然資源庁(California Natural Resources Agency)、 カリフォルニア州環境保護庁(California Environmental Protection Agency)、知事室企画・調査課( Governor’s Office of Planning and Research)が主催するシンポジウム。気候変動に関する調査結果が報告され、必要な政策や戦略について議論される。

http://www.californiascience.org/

 

  • CAISO主催年次Stakeholder Symposium  9月7日〜8日、サクラメント

カリフォルニア州独立系統運用機関(CAISO: California Independent System Operator)の年次ステークホルダーシンポジウムでは、ステークホルダーと政策担当者が集い、産業に関わる重要な議題について議論する。また、Technology Showcase(ベンダーによる技術やサービスの紹介)も行われる。Technology Showcaseの参加登録は6月1日まで。

http://www.caiso.com/informed/Pages/MeetingsEvents/StakeholderSymposium/Default.aspx

 

Solar Power International 9月12日〜9月15日、ラスベガス

太陽光エネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association)とSmart Electric Power Allianceが主催する、ソーラー関連の最大イベントの一つである。毎年15,000名が集う。

http://www.solarpowerinternational.com/

 

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  • Energy Storage North America  10月4日〜6日、サンディエゴ

2016年のテーマは「北米における、エコシステム構築のためのコスト効率的なエネルギー貯蔵システム導入(Building the Ecosystem for Cost Effective Applications of Energy Storage in North America)」

http://www.esnaexpo.com/

 

  • 第6回年次S. Solar Market Insight  10月25日〜26日、サンディエゴ

GTM Research社主催のイベント。同社が太陽光エネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association)と作成した年次報告書の情報をもとに、市場分析を行う。

http://www.greentechmedia.com/events/live/u.s.-solar-market-insight-2016