2016年5月
Date: June 23, 2016
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【スマートグリッド】

  • SolarCity社は、既存のルーフトップソーラー事業に加えて新たに電力・系統事業向けに事業範囲を拡大することを発表した。同社はユーティリティースケールの太陽光発電事業について、融資から設計、設置、保守点検までを一貫してとり行うサービスを提供する。そして、ユーティリティースケールの太陽光発電をエネルギー貯蔵システムとの組み合わせで提供し、安定的かつ負荷制御可能な再生可能エネルギーを供給する。さらに、ソフトウェアによる分散電源のアグリゲーションにより、ダイナミックな容量確保とピーク需要削減、フレキシブルな出力変動、周波数調整、電圧・無効電力サポート、グリッドの見える化、などといった様々な系統サービスを提供することができる。

詳細は以下を参照
http://www.solarcity.com/newsroom/press/solarcity-launches-utility-and-grid-services

 

  • カリフォルニア州独立系統運用機関(CAISO: California Independent System Operator)は四半期レポートを公表した。本レポートでは、地域のエネルギー・インバランス市場(EIM: Energy Imbalance Market)から見えてきたベネフィットが詳細に記述されている。2016年第1四半期の推定粗便益は$18.90Mであり、EIMがリアルタイム市場をCAISO管轄外のエリアに拡大してからのEIMのベネフィットは、総額$64.60Mに到達した。広域市場では各エリア間での電力融通が可能となり、CAISOへの供給に際してかかる温暖化ガス排出関連コストを考慮しても、提供価格を下げることができる。EIMは2014年11月にCAISOとPacifiCorpによって開始され、その後拡大して現在ではNV Energyも含まれている。
  • 本レポートの全文は以下参照
    http://www.caiso.com/Documents/ISO_EIM_BenefitsReportQ1_2016.pdf

     

     

    【電気自動車】

    • カリフォルニア州の3大私営電力会社のうち2社が、各管轄区域において電気自動車の充電インフラを拡大させるプログラムを開始した。SCE(Southern California Edison)社が手がける総額$22MのCharge Readyパイロットプログラムでは、所有者への費用負担なく機械的なアップグレード等を行うことにより、最大1,500件の充電ステーションを追加する。参加者は充電ステーションや設置にかかる費用の払い戻しを受けることもできる。本プログラムの終了後、SCE社はCPUC(California Public Utility Commission: カリフォルニア州公共事業委員会)に対して、同プログラムの規模を30,000ステーションまで拡大する計画の承認を求める見込みである。

    http://newsroom.edison.com/releases/sce-launches-charge-ready-electric-vehicle-charging-pilot-program

     

     

    SDG&E(San Diego Gas & Electric)社が手がける総額$52.5Mの「Power Your Drive」プログラムには、350箇所、3,500件の電気自動車充電ステーションの設置にかかる$45M分の投資資金、電気自動車をPRするための教育キャンペーンにかかる$7.5M分の予算が含まれている。SDG&E社は、地元企業、複数世帯のコミュニティー、不便なエリアに設置される充電デバイスおいては、設置、所有からオペレーションまでを担う見込みである。

    http://www.sdge.com/newsroom/press-releases/2016-05-16/sdge-injects-75m-education-push-inspire-drivers-switch-cleaner

     

     

    【エネルギー貯蔵システム】

    • Aliso Canyonで発生したガス漏洩による影響を受けている地域の系統信頼性を確保するため、CPUCはSCEに対して、同社が2016年12月31日までに稼働を開始する必要がある需要家側設置のエネルギー貯蔵システムの販売促進活動を一時中断することを承認し、2020年までに達成することが義務付けられている容量580MW分の同販売予定分を含めることを容認した。米国史上最大の規模となった今回のガス漏洩は、2015年10月23日にロサンゼルス中心部近くに位置するAliso Canyonの地下にある天然ガス貯蔵施設において初めて確認された。州政府が主体となって実施されたLA Basinエリアでの電力信頼性にかかるリスク評価の結果、同地域では2016年の夏季において最高で14日間の停電の恐れがあり、冬季においてはさらに不確実な状況であることがわかった。SCE社が提供する当該エネルギー貯蔵システムの契約者は7月末に発表される予定であり、SCE社はその後同契約者へのシステム提供プロセスを加速する見込みである。

    http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Published/G000/M162/K541/162541191.PDF

     

     

    【再生可能エネルギー】

    • 再生可能エネルギーへの移行を促進するため、HECO(Hawaiian Electric Companies: ハワイ電力公社)社はHPUC(Hawaii Public Utility Commission: ハワイ州公共事業委員会)に対し、石油火力発電をより効率的でフレキシブルな天然ガス火力発電で代替するために液化天然ガス(LNG: Liquefied natural gas)の輸入を許可するよう要請した。HCEO社は2021年にも輸入を開始する考えであり、2045年までに電力の100%を再生可能エネルギーでまかなうという同州の目標に近づくにつれて必要となってくるバランシングに寄与できると述べている。石油の輸入を即座に80%(8Mバレル)カットできることに加えて、オアフ島の家庭では年間$390、ハワイ島の家庭では年間$100、マウイ島の家庭では年間$15の節約が可能となる。

    詳細は以下を参照
    https://www.hawaiianelectric.com/hawaiian-electric-companies-propose-using-natural-gas-with-modernized-generation-for-a-lower-cost-cleaner-path-to-100-percent-renewable-energy

     

    【業界動向】

    • Oracle社は、電力会社向けのクラウドベースの電力効率化・消費者参加型ソフトウェアを提供するOpower社の買収について、$532Mの取引額で合意にいたったことを発表した。Opower社は、100以上の電力会社にサービスを提供しており、60M以上の最終顧客サイドに設置された600Mのメーターを解析しており、電力会社は節電アイデアをカスタマイズしたり、有益な情報が含まれるデジタル請求書を利用したりすることができる。

    詳細は以下を参照
    https://www.oracle.com/corporate/pressrelease/oracle-buys-opower-050216.html

     

     

    【イベント・カンファレンス】

    6月

    • Grid Edge World Forum 2016 6月21日〜23日、サンノゼ(GTM Research社主催)

    本イベントでは、電力系統の変化につながるイノベーションや技術・市場トレンドが紹介される。

    http://www.greentechmedia.com/events/live/grid-edge-world-forum-2016

     

    • VERGE Hawaii: Asia Pacific Clean Energy Summit 6月21日〜23日、ホノルル

    クリーンエネルギー関連の技術やシステムに焦点を当てたグローバルイベントであり、ハワイ州のエネルギー局(Hawaii State Energy Office)と提携し、同州のRPS目標(

    2045年までに100%の電力を再生可能エネルギーでまかなうこと)の達成に向けた革新的な政策やモデル、技術、インフラについて議論される。

    https://www.greenbiz.com/events/verge/honolulu/2016?src=vh16prtnrid

     

    7月

    • Intersolar North America  7月11日〜14日、サンフランシスコ

    年に一度の本イベントは、全米で最大規模の太陽光発電関連イベントの一つである。展示会は12-14日、カンファレンスは11-13日の間、開催される

    https://www.intersolar.us/en/home.html

     

    • EV Roadmap 9  7月20日〜21日、オレゴン

    年に一度の本イベントには、主要なEV業界のステークホルダーが集い、設置関連のアップデートや注目トレンド、成功事例などについて議論が交わされる。

     

    9月

    • California Climate Change Symposium 2016  9月6日、ロングビーチ

    カリフォルニア州自然資源庁(California Natural Resources Agency)、 カリフォルニア州環境保護庁(California Environmental Protection Agency)、知事室企画・調査課( Governor’s Office of Planning and Research)が主催するシンポジウム。気候変動に関する調査結果が報告され、必要な政策や戦略について議論される。

    http://www.californiascience.org/

     

    • CAISO主催年次Stakeholder Symposium  9月7日〜8日、サクラメント

    カリフォルニア州独立系統運用機関(CAISO: California Independent System Operator)の年次ステークホルダーシンポジウムでは、電力系統のステークホルダーと政策担当者が集い、産業に関わる重要な議題について議論する。また、Technology Showcase(ベンダーによる技術やサービスの紹介)も行われる。Technology Showcaseの参加登録は6月1日まで。

    http://www.caiso.com/informed/Pages/MeetingsEvents/StakeholderSymposium/Default.aspx

     

    • 太陽光エネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association)とSmart Electric Power Allianceが主催する、太陽光発電関連で最大規模のイベントの一つ。毎年15,000名が集う。

    http://www.solarpowerinternational.com/

     

     

    10月

    • Energy Storage North America  10月4日〜6日、サンディエゴ

    2016年のテーマは「北米における、エコシステム構築のためのコスト効率的なエネルギー貯蔵システム導入(Building the Ecosystem for Cost Effective Applications of Energy Storage in North America)」

    http://www.esnaexpo.com/

     

    • 第6回年次S. Solar Market Insight  10月25日〜26日、サンディエゴ

    GTM Research社主催のイベント。同社が太陽光エネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association)と作成した年次報告書の情報をもとに、市場分析を行う。

    http://www.greentechmedia.com/events/live/u.s.-solar-market-insight-2016