2016年12月
Date: May 8, 2017
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【政策・規制】

  • CARB(California Air Resources Board:カリフォルニア州大気資源局)は、カリフォルニア州のブラウン州知事が2015年4月に知事令B-30-15で掲げた温暖化ガス削減に関する目標(2030年までに1990年比で温暖化ガスを40%削減)を達成するための第一次計画案「2030 Target Scoping Plan Discussion Draft」を公表した。当該計画案では、温暖化ガス排出量を2020年までに1990年時点の排出量へ引き下げる目標を掲げたAB32を達成すべく継続的に取り組みを行うことが推奨されている。CARBの戦略には、温暖化ガスを排出しない車やより環境に優しく高効率な車、低炭素燃料、再生可能エネルギー発電、排出取引(Cap-and-Trade)規制、埋め立てゴミからの廃棄物転換、家庭やビジネス活動における節水・電力効率化に関する取り組みが含まれている。当該計画案において排出取引プログラムに関する検証を実施したところ、カリフォルニア州は他の手段が成功しなかった場合でも2030年の目標を達成出来ることがわかっている。当該計画案には、2つの代替戦略が含まれており、一つは石油精製所等におけるより直接的な規制に頼ること、二つめは、炭素税(carbon tax)を創設することである。

詳細は以下のリンクを参照

https://www.arb.ca.gov/cc/scopingplan/2030target_sp_dd120216.pdf

 

  • CEC(California Energy Commission: カリフォルニア州エネルギー委員会)は、コンピューターとモニターに関して強制力のあるエネルギー効率基準(mandatory energy efficiency standards)を採用した。このような基準の採用は米国では初めてであり、当該基準によって消費者の負担を年間で$373M削減することが可能になると試算されている。この新しい基準では、アイドリング状態または使用されていない状態のコンピューターの電力マネジメントを効率化するためのガイドラインが設定されている。CECの試算によると、当該基準に対応するためにコンピューターにかかる初期費用は$10であるが、その後5年間を通して消費電力を電気代にして$40以上削減することが可能になると見込まれている。デスクトップのモデルチェンジサイクルの中で、改善がなされるように当該基準は徐々に厳しくなっていく。デスクトップコンピューターの基準は第一弾が2019年1月1日、第二弾が2021年7月1日に導入される予定である。

詳細は以下のリンクを参照

http://www.energy.ca.gov/releases/2016_releases/2016-12-14_Adopt_Energy_Stds_for_Computr_and_Monitors_NR.html

 

  • CECは、2015年9月に公表された既存建物の電力効率化に関するアクションプランのアップデート版であるExisting Buildings Energy Efficiency Action Plan Updateを公表した。当該計画には、市場原理を活性化し、カリフォルニア州の既存建物の効率化を改善するための10年にわたるロードマップが示されている。今回のアップデートは、2015年10月に制定されたSenate Bill 350で示されている、2030年までに最終顧客によって使用される小売電力・ガスの効率化を倍増する、という設定目標を反映するために実施された。

アクションプランの全文は以下のリンクを参照

http://docketpublic.energy.ca.gov/PublicDocuments/16-EBP-01/TN214801_20161214T155117_Existing_Building_Energy_Efficency_Plan_Update_Deceber_2016_Thi.pdf

 

 

【エネルギー貯蔵システム】

  • PG&E(Pacific Gas and Electric)社は、CPUC(California Public Utility Commission: カリフォルニア州公共事業委員会)によって義務付けられた電力調達目標(2020年までにエネルギー貯蔵システムを容量にして3GW分調達することをPG&E社を含む同州の電力会社に義務付けたもの)を達成するための2016年RFO(Request for Offer)に関する情報を公表した。同社は、下図の通り、送電、配電、需要家側のリソースを合わせて合計120MWを調達する予定にしている。

2016.12

入札は2017年1月31日まで受け付けられており、採用者は2017年4月に知らされることとなっている。

詳細は以下のリンクを参照

http://www.pge.com/includes/docs/pdfs/b2b/wholesaleelectricsuppliersolicitation/Energy_Storage_2016/00_EnergyStorage_Protocol_2016_FINAL.pdf

 

 

【電気自動車】

  • CPUCは、PG&E社の電気自動車インフラ創設および教育プログラムに関する提案を承認した。今回の承認に関する主な内容は以下の事項である。
    • プロジェクトにかかるコスト総額(上限$130M)は電気料金によってカバーされる。
    • PG&E社は、複合住宅、経済的に低水準のコミュニティー、オフィスに、上限7,500件のレベル2充電ポートを設置することができる。
    • PG&E社はEVSE※が動作するためのインフラ(地下の配電線等)を所有することができるが、所有できるEVSEは上限35%である。

※EVSE : Electric Vehicle Supply Equipment: 電気自動車の充電機器

  • 各サイトのオーナーは、多様なリベートから選択することができる。
  • 今回のプログラムにおいてはPG&E社はDC急速充電を設置することはできない。

詳細は以下のリンクを参照

http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Published/G000/M171/K294/171294916.PDF

 

 

 

 

【企業動向】

  • 米大手IT企業マイクロソフトの共同創業者であるビル・ゲイツ氏やその他の有名企業の幹部らを含む投資家が、クリーンエネルギーを用いたテクノロジーの普及や気候変動問題に取り組むため、Breakthrough Energy Ventures Fundと呼ばれるファンドに10億ドルの投資を行った。同ファンドは、2016年12月12日に、ゲイツ氏と、フェイスブックのザッカ―バーグ氏、アリババのMa氏、アマゾンのBezos氏などにより共同で設立された。また、ゲイツ氏は今回のファンドの設立のみならず、2015年、商業化へのハードルが高いとされる新興テクノロジーのための投資を拡大するための官民提携にも協力している。

詳細は以下のリンクを参照

http://www.reuters.com/article/us-bill-gates-fund-energy-idUSKBN1412QP

 

【イベント・カンファレンス】

   California Climate Change Symposium 2017

期間:1月25日、26日

主催:The California Natural Resources Agency

The California Environmental Protection Agency

The Governor’s Office of Planning and Research

場所:Sacramento, CA

2日間のシンポジウムにおいて、気候変動に関する州の調査や戦略について議論される。

https://www.eventbrite.com/e/california-climate-change-symposium-2017-science-to-safeguard-california-tickets-28021250314