2015年4月
Date: May 11, 2015
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【省エネ】

  • カリフォルニア公益事業委員会(CPUC)は2010年から2012年の間の株式上場電力会社三社による省エネプログラムの評価を行うレポートを発表。これらのプログラムは1年間80万世帯が消費する電力量以上の省エネと自動車100万台分相当に値する530万トンの二酸化炭素の排出を削減に成功した。その他の主な結果は以下。
  • 電力会社はこれらの3年間のプログラムのためにおよそ25億ドルを費やした。レポートでは電化製品、建築コード、標準設定などの活動に投資された1ドルに対し、31ドルの消費者負担となる経費の削減を実現したとのこと。全体として3年間のプログラム中の活動により、7億5000万ドルの経費削減に成功した。
  • 電力消費で見ると7,745ギガワット時(GWh)の節電を達成し、天然がスの消費は1億7000万サーム削減された。
  • 電力会社は住宅用の省エネプログラムに約6億5300万ドルを費やし、節電の多くは電灯、電化製品のリサイクル、家庭用電化製品、大衆向け電化製品などによるものであった。
  • 商業用省エネプログラムには約9億7000万ドルが使われ、2,312GWh、395MWの削減に成功した。
  • 農工業用省エネプログラムでは3億9100万ドルが使われ、817GWh、137MWの削減に成功した。

レポート” 2010-2012 Energy Efficiency Evaluation Report” は以下参照。http://www.cpuc.ca.gov/NR/rdonlyres/052ED0ED-D314-4050-9FAA-198E45480C85/0/EEReport_Main_Book_v008.pdf

  • ローレンスバークレー国立研究所は株式上場電力会社による省エネプログラムのコストを研究したレポートを発表。本レポートではどのプログラムが最もコスト効率が良かったかがわかるように削減したkWh当たりのコストを明らかにし、今後のプログラムのデザインを向上させようとするもの。主だった点は以下。
  • 全ての分野におけるプログラムのコストは1kWh削減当たり約046ドルであった。
  • 住宅セクターにおけるコストは1kWh削減当たり033ドルであった。家庭用照明のプログラムのコストは1kWh当たりわずか0.018ドルで、プログラム全体の60%を占めていたため、コスト全体を引き下げる結果となった。
  • 商工業セクターにおけるコストは1kWh削減当たり055ドルであった。商工業顧客用リベートプログラムが削減の60%以上に貢献した。
  • 家庭用の電力利用状況のレポートが各家庭に郵送し、似たような家庭環境の消費者との比較と節電のコツなどを紹介したプログラムのコストは1kWh削減当たり057ドルであった。

レポートの詳細は以下参照。http://emp.lbl.gov/sites/all/files/total-cost-of-saved-energy.pdf

 

 

【電力網計画】

  • カリフォルニア独立系統運用機関(CAISO)は2020年までにRPS (Renewable Portfolio Standard)33%達成に向けて州の電力網関連で起こりつつある進化についてまとめた2015 Strategic Visionを発表。CAISOは近い将来推し進める必要がある3つの戦略についてまとめている。
  • 低炭素電力網への移行を先導する:再生可能エネルギーの導入が拡大するにつれ、電力網の管理はより難しくなる。CAISOは不安定な再生可能エネルギーを上手く取り扱い、時間帯別料金を通して顧客に明確な価格シグナルを提供し、電力網サービスを提供するために電気自動車を利用するには蓄電設備を取り入れられる状況にしていく必要があると考えている。
  • エネルギー業界が変化していく過程でも電力網を確実に管理・運営する:再生可能エネルギー源へのシフトには柔軟な発電容量が必要であり、CAISOはそれらを支援するための政策や市場規則が必要だとしている。新しく出てくる多様な電源がエネルギー調達を複雑にすることが予測されるため、複数年をかけてのプロセスが必要とされる。
  • 地域的な利益を追求するために提携を拡大する:CAISOは管轄区域を越えた地域マーケットを作ることで、より柔軟にコストを下げつつ、さらに多くの再生可能エネルギーを導入することができるようになると考えている。CAISOは昨年運営を開始したエネルギーインバランス市場への参加を増やすなど市場ベースの解決策を支持するとしている。

レポートの詳細は以下参照。http://www.caiso.com/Documents/2015StrategicVision.pdf

 

  • カリフォルニア公益事業委員会は州の三大株式上場電力会社に対し、住宅用顧客の電力料金レートの改革に向けての決議案を発表。この中でCPUCは電力会社に対し、現在の段階別レートの段階数を減らし、最終的には時間帯別料金を既定とするために改定を進めていくよう求めている。
  • CPUCは電力会社が段階別レートを今後3年で現行の4段階から2段階に縮小することを認めた。価格が高いほうのグループの価格は低いほうのグループの2倍とする。
  • 電力会社は時間帯別料金のパイロットプログラムを実施する。2017年に時間帯別料金制度投入の申請を行い、2019年には消費者に対する既定制度とする。
  • CPUCは今年の夏から電力会社が請求書の最低請求額を上限を$10として設定することを認めた。また、将来的には固定料金を課することも考慮しても良いとした。

詳細は以下参照。http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Efile/G000/M151/K305/151305677.PDF

 

 

【蓄電】

  • Teslaは住宅・商業用に太陽発電からの電力で充電でき、非常用電源にもなる蓄電製品を発表。住宅用製品のPowerwallは車庫の壁や住宅の外に設置することができ7kWhモデルと10kWhモデルの2種類がある。商業用製品のPowerpackは100kWhで、電力網規模の蓄電も提供できるよう無限に増設することが可能。7kWhモデルは3,000ドル、10kWhモデルは3,500ドルとなっている。詳細は以下参照。http://www.teslamotors.com/powerwall

 

【政策と規制】

  • カリフォルニア州のブラウン州知事は州全体で2030年までに温室効果ガスの排出を1990年のレベルより40%低いところまで削減するという州知事令を発行。これは北米でもっとも野心的な目標である。今回の州知事令は2006年のカリフォルニア地球温暖化対策法としても知られるAB32に基づくものである。今年行われた就任演説の中で ブラウン知事はRPS目標を50%まで引き上げること、交通・輸送のための石油の使用を50%削減すること、暖房のための燃料をよりクリーンなものにするなどにより既存の建物のエネルギー効率を倍にすることの3つの目標を15年以内に達成することを目指すと発表した。州知事令B-30-15の詳細は以下参照。http://gov.ca.gov/news.php?id=18938

 

 

【カンファレンス、ワークショップなど】

 

  • 3rd annual California Energy Summit:5月11日-5月13日(カリフォルニア州サンフランシスコ)ブラウン知事によるRPS目標を50%まで引き上げる新しい再生可能エネルギー目標や電力会社のレート改革、電力網計画、卸売市場改革などについて議論する。http://www.infocastinc.com/events/california-energy

 

 

 

  • City Innovate Summit:6月17日-6月18日(カリフォルニア州サンフランシスコ) The City Innovative Foundationが開催する今回のイベントは起業家や政策担当者を集めスマートシティのコンセプトについて議論する。通信、セキュリティ、交通、サステイナビリティ、エネルギーなどの広範囲にわたるトピックについてセッションを予定している。http://summit.cityinnovate.org/

 

 

 

  • Grid Edge Live Conference:6月24日-6月25日(カリフォルニア州サンディエゴ)GTM Researchによるこのカンファレンスでは、スマートグリッド業界における重要な市場や政策・規制の動向などについて議論される。http://www.greentechmedia.com/events/live/grid-edge-live-2015

 

  • Silicon Valley Energy Summit 2015:6月25日(スタンフォード大学)Precourt Energy Efficiency Center主催。持続可能なエネルギーに関心のある参加者を募り、重要なトピックについて議論する。参加者はシリコンバレーの起業家、投資家、政策担当者、リサーチャーやその他の関係者。http://peec.stanford.edu/events/2015/sves/