2015年2月
Date: March 16, 2015
|

【スマートグリッド】

  • カリフォルニア公益事業委員会(CPUC)は州のスマートグリッド技術普及の進捗状況を報告するスマートグリッド年次レポートを発表。この中で2014年の重要な動きや株式上場電力会社各社スマートグリッドプログラムのコストと利益及び2015年のCPUCによるイニシアチブについて議論されている。主だった点は以下。
  • 1,325MWの蓄電調達の第一ラウンドは2015年12月に承認された。
  • AB327に応え、配電システムの近代化についての議案審議が開始された。
  • デマンドレスポンスを卸売市場でリソースとして入札する可能性を探索するため供給側デマンドレスポンスの議案が提出された。
  • スマートインバーターを導入するための新しい系統接続ルールが採用された。
  • PG&Eではスマートグリッド関連のコストが8億1600万ドルに対し得られた利益額は7900万ドル、SDG&Eではコストが1億1450万ドルに対し利益が5400万ドル、SCEではコストが1億1000万ドルに対し利益が1億8300万ドルとなった。
  • 2015年CPUCは蓄電ロードマップの作成、電気自動車の導入拡大、デマンドレスポンスの改正、AB237電力網計画などを行う予定。

レポートの詳細は以下参照。http://www.cpuc.ca.gov/NR/rdonlyres/BCDBFE10-E89E-4933-8457-EA6B6E3D5D52/0/SmartGridAnnualReport2014Final011215.pdf

 

【電気自動車】

  • PG&EはCPUCに自社の北カリフォルニア及びセントラルカリフォルニアのサービス領域に25,000台の電気自動車充電器を設置するための申し込みを行った。CPUC側が承認すれば、米国内で最大の充電器設置プロジェクトとなる。PG&Eはレベル2の充電器を25,000台、高速充電器を100台設置するとしている。同社は全ての充電器を所有するが、運営・維持・請求書の作成は第三者に委託する予定。このプログラム全体のコストは6億5400万ドルで、消費者負担でまかなわれることになる。http://www.pge.com/en/about/newsroom/newsdetails/index.page?title=20150209_pge_proposes_major_build-out_of_electric_vehicle_charging_stations
  • SDG&Eはカリフォルニア独立系統運用機関(CAISO)のエネルギーアンシラリーサービス市場に蓄電と電気自動車を導入するパイロットプロジェクトを開始したと発表。このプロジェクトは5つの場所に設置された蓄電設備と電気自動車を集めて行われる。これらのリソースは電力網の状態によって制御され、充電を停止することによって卸売価格の上昇に対応することが出来る。このプロジェクトは2015年後半に終了する予定で、より大規模の分散電源が卸売市場に参加する際の課題や最善策を明らかにすることを目指すもの。http://www.sdge.com/newsroom/press-releases/2015-02-23/sdge-integrates-electric-vehicles-and-energy-storage-systems

 

 

【政策と規制】

  •  米エネルギー省は2016年の300億ドル相当の予算請求を行った。承認済みの2015年の予算と比較すると9%の増加要請で、電力網の近代化やクリーンエネルギーの奨励を行う。主だった点は以下。
  • 電力網近代化:技術開発、セキュリティの強化、将来の電力網の進化を支える関係者からの支援など(3億5600万ドル)
  • サイバーセキュリティ:米エネルギー省をサイバー攻撃から保護するための防衛策の強化、国家としてサイバー脅威への対策能力を向上すること、エネルギーセクターにおけるサイバーセキュリティの向上など(3億500万ドル)
  • エネルギー効率及び再生可能エネルギー局(27億2000万ドル)
  • エネルギー高等研究計画局(ARPA-E) (3億2500万ドル)
  • 配電及びエネルギー信頼政局:スマートで柔軟な21世紀の電力網を支え、重要な非常時における対応と安全性を確保するための電力網の近代化(2億7000万ドル)

詳細は以下参照。http://www.cpuc.ca.gov/NR/rdonlyres/BCDBFE10-E89E-4933-8457-EA6B6E3D5D52/0/SmartGridAnnualReport2014Final011215.pdf

  • カリフォルニアエネルギー委員会(CEC)は2014 Integrated Energy Policy Report (IEPR)を発表。このレポートは二年ごとに州のクリーンエネルギー、クリーンな交通・輸送手段への移行の進捗状況の最新情報を公開するもの。今回のレポートでは初めて主に交通・輸送手段について書かれたレポートとなっており、委員会の州の代替燃料車両目標達成に向けたコミットメントを表している。主だった点は以下。
  • カリフォルニア州はゼロエミッション車目標の一環として2025年までに150万台の水素自動車を普及させることを支持している。AB8を通じてCECは水素ステーション設置のために毎年2000万ドルの資金提供を行う。
  • カリフォルニア州ではプラグイン電気自動車の普及が急速に進んでおり、2014年には合計11万8000台が販売された。これは全米の40%に値する。
  • 特に多世帯住宅における充電インフラに対する戦略的投資を持続していくことは重要である。先般CPUCが電力会社が充電インフラを設置することを認めたことで、充電施設が急速に増えていく可能性が出てきた。
  • より多くの電気自動車が販売され、州としてそれらを電力網に統合することを積極的に計画していかなければならない状況となっている。州機関同士が調査、パイロットプロジェクト、市場改革などで協力してくことが求められる。
  • 国立再生可能エネルギー研究所の分析によると、5億ドルの資金を投下したAlternative and Renewable Fuel and Vehicle Technology programによって2025年までに340万トンから530万トンの二酸化炭素の排出が削減され、4億4100万ガロンから6億9300万ガロンのガソリン・軽油の消費が削減される見通し。

レポートの詳細は以下参照。http://www.energy.ca.gov/2014publications/CEC-100-2014-001/CEC-100-2014-001-CMF.pdf

【再生可能エネルギー】

  • 国立再生可能エネルギー研究所は各州の分散型太陽光発電の系統接続プロセスとタムラインを分析したレポートを発表。2012年から2014年の間に設置された87の電力会社が関わり16州にまたがる3万の太陽光発電システムを調査したもの。主だった点は以下。
  • 設置業者が系統接続申し込みを提出してから電力会社がオペレーション許可を出すまでのタイムラインの中間値は53日間であった。
  • 太陽光発電システムの設置にかかる日数の中間値は住宅用で2日間、小規模の商業用で4日間であった。
  • 電力会社による申し込み書の確認と承認のプロセスが最も時間のかかっているもので、中間値が18日間であったが、住宅用システムの申し込みの44%、商業用システムの申し込みの50%が承認を得るまでに20日間以上かかっている。20日間以上かかった申し込みのみを集計した場合の中間値は38日間であった。
  • 地元当局による建物検査にかかる日数の中間値は4日間で、大きな障害となっている様子はない。
  • 州ごとにこれらのプロセスを効率化するための規制は大きなインパクトを持つであろう。そのような規制があるニューヨーク州でのタイムラインは全米平均と比較して40-50%低いという結果になっている。

レポートの詳細は以下参照。http://www.nrel.gov/docs/fy15osti/63556.pdf

 

【カンファレンス、ワークショップなど】

 

  • The North American SynchroPhasor Initiative (NASPI):3月22日-3月25日(カリフォルニア州バーリンゲム)NASPIによるシンクロフェイザーに関する技術やアプリケーションの研究、シンクロフェイザーデータ通信やネットワークについて議論するためのミーティング。https://www.naspi.org/meetings

 

 

  • 3rd annual California Energy Summit:5月11日-5月13日(カリフォルニア州サンフランシスコ)ブラウン知事によるRPS目標を50%まで引き上げる新しい再生可能エネルギー目標や電力会社のレート改革、電力網計画、卸売市場改革などについて議論する。http://www.infocastinc.com/events/california-energy

 

 

 

  • Grid Edge Live Conference:6月24日-6月25日(カリフォルニア州サンディエゴ)GTM Researchによるこのカンファレンスでは、スマートグリッド業界における重要な市場や政策・規制の動向などについて議論される。http://www.greentechmedia.com/events/live/grid-edge-live-2015