2015年12月
Date: January 21, 2016
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 スマートグリッド

Panasonic社はコロラド州のデンバー市に、エネルギー効率化、水資源の保全、公共安全やヘルスケアサービスの強化を行うためのスマートシティー関連技術を提供すると発表した。プレスリリースでは、「同市のインフラに組み込まれたスマート技術によって、人々は電力事業や公共交通機関等のサービスに関する情報に簡単にアクセスすることができるようになる。加えてこの応答的なインフラは、街灯やエネルギーシステムといった都会のスマートインフラを劇的に進化させ、人々の動きを感知、応答し、必要に応じてサービスを提供できるようになる」と説明されている。Panasonic社は、地域の電力会社であるXCEL Energy社と協働し、1.3MW ACのソーラーカーポートシステムと1MW/2MWhのエネルギー貯蔵システムからなるマイクログリットの構築に取り組む予定であり、同プロジェクトには、デンバー国際空港も参画する。

http://shop.panasonic.com/about-us-latest-news-press-releases/ces2016-smart-city.html?tab=press&start=0

 

地球温暖化防止

2015年12月12日、世界のリーダーは長期にわたる交渉の末、世界全体の温暖化ガス排出量を削減し、気温上昇を産業革命前と比較し2℃以内に食い止めるための協定を採択した。カリフォルニア州は本協定の正式な当事者ではないが、Jerry Brown州知事が同州の政策をグローバルモデルにすることを推奨してきたこともあり、注目を集めた。各地域のリーダーを特集するセッションの中では、ソウル市のPark Wonsoon市長、ニューヨークのMichael Bloomberg元市長、パリのAnne Hidalgo市長、Brown州知事が紹介され、カリフォルニア州の再生可能エネルギー利用割合基準(renewable portfolio standards)や車両のゼロエミッション目標、建物基準、排出取引プログラムに焦点が当てられた。Brown州知事は基調講演や複数のパネルディスカッションに参加し、気候変動会議の場でUnder 2 MOUへの参加を呼びかける機会を得ることができた。本協定の下では、参加した国・地域等は温暖化ガス排出を2050年までに1990年比で80-95%削減するか、同年までに人口1人あたりの年間排出量を2メトリックトンに抑えることが求められる。これらの目標を達成するための活動には以下が含まれる。

  • 長期削減目標達成のための、中期目標の設定
  • エネルギー効率化や再生可能エネルギーの推進を図るための技術や研究、最良事例の共有
  • ゼロエミッション車使用拡大のための連携
  • 温暖化ガス排出の継続的なモニタリングや報告を確実に行うための対策
  • 黒色炭素やメタンなどの短寿命気候汚染物質(short-lived climate pollutant)の削減による大気の質の改善
  • 各地域において予想される気候変動への影響の予測

Brown州知事がパリに滞在した5日間の間に、Under 2 MOUは58の新規加盟を獲得し、加盟地域は全体で123となった。

https://www.gov.ca.gov/news.php?id=19237

 

エネルギー貯蔵

PG&E社は、75MW分のエネルギー貯蔵の契約に関する審査及び承認申請をCPUC(カリフォルニア州公共事業委員会)に行ったと発表した。今回の調達は、AB2514法に遵守し、CPUCの1.325GW調達義務をクリアするための初めてのプロジェクトである。この検討中のプロジェクトは、PG&E社が2014年12月に発行した提案依頼書に基づく契約であり、4つのリチウムイオン電池プロジェクト、2つの亜鉛空気電池貯蔵施設、1つのフライホイールプロジェクトが含まれている。PG&Eによると、本プロジェクトは2017年5月の稼働開始が予定されている。

https://www.pge.com/en/about/newsroom/newsdetails/index.page?title=20151202_pge_presents_innovative_energy_storage_agreements_

 

電気自動車

CEC(カリフォルニア州のエネルギー委員会)が発表した報告書「カリフォルニア州におけるDC急速充電インフラ回廊の検討(Consideration for Corridor Direct Current Fast Charging Infrastructure in California)」では、同州における既存の急速充電(DCFC)インフラの評価結果と、今後のさらなるインフラ拡大に向けた助言が示されている。DCFCは、主要な高速道路への設置が優先されており、I-5線のReddingからSacramento、I-5線のOregonからRedding、SR99線のRed BluffからSacramento、I-5線のSacramentoからStockton等が含まれている。本報告書では、多くの急速充電が都市部に設置されている現状をふまえ、CECは回廊のギャップに対する支援を行うべき、と指摘されている。約80箇所で、総額$9.4Mから$14.5M程度の公的資金が必要になると推測されている。

報告書の全文はこちらから:http://www.energy.ca.gov/2015publications/CEC-600-2015-015/CEC-600-2015-015.pdf

 

再生可能エネルギー

連邦議会が生産税額控除(PTC: Production Tax Credit)と投資税額控除(ITC: Investment Tax Credit)の延長を可決し、再生可能エネルギー業界が勝利を手にした。風力発電プロジェクトに対するPTCは2016年末まで延長され、その後2020年の終了に向けて徐々にインセンティブが引き下げられることになる。太陽光発電に対する30%のITCは2019年まで延長され、その後数年かけて2022年の10%まで引き下げられる。この控除延長は、下院において40年間の原油輸出禁止を取り下げることに民主党が同意する、という妥協の結果実現された。Bloomberg New Energy Finance社は、今回の可決により、新たに37GW分の風力発電と太陽光発電がもたらされることになると予想している。

http://www.greenbiz.com/article/congress-extends-renewable-investment-tax-credit-what-now

 

CPUCは、同州のネットメータリング(NEM)プログラムの後に続く新しいプログラムの提案を行った。ルーフトップソーラへの小売価格の適用は継続されるが、CPUCは全ての消費者を対象として、相互接続費用と2-3セント/kWhのnon-bypassable料金(離脱需要家も回避不能な費用)を新しく創設することを提案している。2018年よりNEMに参加する太陽光発電所有の消費者は、電力会社のTOU(Time-of-use: 時間帯別料金)に登録する必要がある。2018年以前に参加している消費者は、私営電力会社(IOU)の全消費者が移行する2019年よりTOUが適用される。この提案されている新しいプログラムは、現在のNEMが上限に達した時点、または2017年7月1日のどちらか早い時期に開始される予定である。

http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Published/G000/M156/K501/156501053.PDF

 

イベント・カンファレンス

  • VerfeXchange 1月24日から1月26日、ロサンゼルス

環境・エネルギー業界のリーダーが一堂に会し、クリーンエネルギー市場を加速させるためのアクションやトレンドについて議論を交わす。カリフォルニア州政府政策責任者や米国エネルギー企業幹部、NEDO古川理事長らがスピーカーとして登壇予定。

https://www.verdexchange.org/

 

  • 第9回Storage Week 1月25日から1月27日、サンディエゴ

エネルギー貯蔵関連の政策担当者や上級執行役員が一堂に会し、国内外の市場における新たなチャンス、蓄電そのものやプロジェクトの評価方法、エネルギー貯蔵関連プロジェクトやチームの最適化方法について議論する。

http://www.infocastinc.com/events/storage-week/

 

  • DistribuTECH 2月9日から2月11日、オーランド

年に一度開催される電力の送電・配電に関する主要会議。多くの卓越したスピーカーが参加し、自動制御システム、エネルギー効率化、デマンドレスポンス、再生可能エネルギー統合、高機能メータリング、送配電システムの運用および信頼性、電力供給装置、通信技術、水道事業関連技術等について議論する。

http://www.distributech.com/event-info.html/