2015年9月
Date: October 16, 2015
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【スマートグリッド】

・新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は9月10日、カリフォルニア州のビジネス・経済開発オフィス(GO-Biz)と電気自動車(EV)とエネルギー貯蔵の実証プロジェクトにかかる覚書を締結した。

-「Demonstration Project for Electric Vehicle Driving Behavior in California(カリフォルニア州におけるEVの行動範囲拡大実証プロジェクト)」では、直流急速充電器のネットワークをカリフォルニア州北部地域の高速道路沿いに配備することにより、EVの走行距離への懸念を解消し、MontereyからLake Tahoe間の走行を可能にすることを目指す。

 

-「Demonstration Project for Validation of Redox Flow Battery in California(カリフォルニア州におけるレドックスフロー蓄電池検証のための実証プロジェクト)」では、エネルギー貯蔵の導入を促進することにより、再生可能エネルギー増加に伴う「Duck Curve」を緩和し、またSan Diego Gas & Electricの変電所にバッテリーシステムを設置し、系統信頼性の強化を実証することを目指す。

-当該2つのプロジェクトは、2014年9月にJerry Brownカリフォルニア州知事と佐々江 賢一郎日本大使の間で締結された覚書に基づいている。この覚書では、気候変動、再生可能エネルギー、貿易・投資、ゼロエミッション車両、高速鉄道、水問題について共同で取り組むことが定められている。

NEDO プレスリリース: http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100452.html

GO-Biz プレスリリース:

http://hosted-p0.vresp.com/1690473/5e058520c4/ARCHIVE?utm_content=buffer91031&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer

 

 

【省エネ】

・カリフォルニア州エネルギー委員会(CEC)は、既存建物のエネルギー効率化にかかるアクションプラン「Existing Buildings Energy Efficiency Action Plan」の採用を決定した。同計画は、既存建物の効率を大幅に改善するための10年間のロードマップを作成し、Jerry Brownカリフォルニア州知事が掲げる、2030年までに建物のエネルギー効率を倍増する、という目標に貢献するための計画である。

このアクションプランには以下の5つの主要な目標と、それを達成するための数多くの戦略が含まれている。

  • エネルギー効率化における政府のリーダーシップ強化

知事令b—8—12により義務付けられている通り、政府機関は政府関連の建物の効率化を図り、見本となって示すこと。

  • データに基づく意思決定

建物の運用者や所有者、居住者の意思決定につながるような有用な情報が得られるプログラムを実行すること。

  • 建設業者のイノベーション、パフォーマンスの強化

産業のサポートにより、エネルギー効率化にかかる需要やマーケットの成長につなげる。

  • エネルギー効率化へのアップグレードによる価値の認識向上

建物の効率化を定量化するメソッドを開発し、一般に、又建物の運用者に比較できるデータを提供する。

  • エネルギー効率化ソリューションの利用可能性向上

現在のエネルギー効率化に関する投資や融資は州の目標を達成するには十分でないため、革新的な投資ツールが建物のアップグレードのためには必要である。

http://docketpublic.energy.ca.gov/PublicDocuments/15-IEPR-05/TN206015_20150904T153548_Existing_Buildings_Energy_Efficiency_Action_Plan.pdf

 

 

【エネルギー貯蔵】

・分散エネルギー貯蔵システムを取り扱うStem社は、複数の顧客システムを集約したリソース(蓄電システムからの電力)をCAISOのリアルタイム市場に入札することに成功したことを発表した。エネルギー貯蔵関連プロバイダーが同州のリアルタイム市場に参加するのは今回が初めてである。今回の入札は、需要家側に設置されたリソースをデマンドレスポンスとしてCAISOの卸売市場に参加することを可能にしたPG&E(Pacific Gas & Electric)のSSP(Supply Side Pilot)により実現した。

本プログラムは、エネルギー貯蔵プロバイダーをCAISO市場に接続させることができるプラットフォームを提供するOlivine社によって管理されている。

http://www.stem.com/archives/14579

 

【電気自動車】

・カリフォルニア州公共事業委員会(CPUC)は、6.54億ドルをかけて同社の管轄区域内に25,000台のEV充電ステーションを配備するというPG&Eの提案を却下した。

本プロジェクトは、電力会社によるEV関連インフラ開発の可能性がCPUCにより認められたことをうけ、今年2月に提案された。Carla Peterman委員は、「我々は不公平な競争を避けるべく対応しなければならず、また電力会社によるEV充電ステーションの提案にかかるコスト及び利益を考慮する必要がある。PG&Eのサービス区域において、電力会社所有によるより慎重な方法が求められる」と述べた。

しかし、本プロジェクト全体が拒否された訳ではなく、PG&Eは2,510ステーションを配備することが許可される見込みである。

http://www.mercurynews.com/business/ci_28760989/

 

 

 

【政策と規制】

・カリフォルニア州議会は、議会最終日に法案SB350を可決した。この法案は、再生可能エネルギーの割合を2030年までに50%に引き上げ、また既存建物のエネルギー効率を2030年までに50%改善するという目標を法律により義務化するものである。3つ目の項目である、2030年までに輸送関連の石油使用量を半減するという目標については、石油産業からの強い反発により否認された。Brown州知事は「石油は短期的には勝利したが、長期的に全体の闘いの中で勝ち続けることは難しいであろう」と述べ、気候変動に対するチャレンジが今後も続いていくことを示唆した。

これら3つの目標は、1月の就任演説においてBrown州知事が掲げた目標である。

http://www.nytimes.com/2015/09/10/us/california-democrats-drop-plan-to-force-50-percent-cut-in-oil-use.html

 

・カリフォルニア大気資源委員会(California Air Resources Board)において、同州で購入される輸送燃料からの炭素排出量を2020年までに10%削減することを求めた低炭素燃料基準(Low Carbon Fuel Standard :LCFS)の復活が満場一致で可決された。

同規制は2007年に当時のArnold Schwarzenegger州知事の命令により構築されたが、石油業界による提訴により2013年以降保留されている。

詳細:http://www.arb.ca.gov/fuels/lcfs/lcfs.htm

 

 

【カンファレンス、ワークショップなど】

  1. 10/20-10/22:Utility Scale Solar Summit(サンディエゴ、カリフォルニア州)

当該サミットでは毎年、太陽光発電に係る意思決定者が一堂に会し、発電所レベルの太陽光発電市場の前進に向けたネットワーキングを実施している。

最新の見通しについて情報交換を行い、キーパーソンに会うことができる機会を提供。

同市場に影響を及ぼす主要な要因に焦点を当て、将来への影響について考察するとともに、主導的ポジションにあるディベロッパーや投資家、融資家、電力会社、装置サプライヤー、建設業者、EPC,その他の主要なプレイヤーが、将来の開発やポスト2016ITC期(投資税額控除終了後)への対応、プロジェクトの資金集めから完遂までの対応、に当たり直面する問題への解決に向けて、個々の見解を共有する。

http://www.infocastinc.com/events/utility-scale-solar

 

  1. 10/20-10/22:Infocast’s 7th Commercial & Government Microgrids Summit(サンディエゴ、カリフォルニア州)

連邦、州、ローカルレベルの意思決定者が、電力のセキュリティやグリッドの弾力性の向上を図ることを目的として実施されるマイクログリッドに関する資金提供や配置計画のアウトラインを作成するためのプラットフォームを提供する。

また、商業セクターの最終消費者、電力会社、再生可能エネルギーとマイクログリッドのリーディングディベロッパー、システムインテグレータ、エネルギー貯蔵関連企業、マイクログリッド技術関連企業、投資家が一堂に会し、無数の市場でマイクログリッドを開発するに当たって直面する技術的・財政的問題について議論を行う。

http://www.infocastinc.com/events/commercial-government-microgrids

 

  1. 10/22-10/23:CAISO Stakeholder Symposium(サクラメント、カリフォルニア州、CAISO主催)

気候変動への対応や、信頼性が高く効率的な電力グリッドの推進、新しい技術の推進のため変革が起こっている電力市場における機会についてディスカッションを行う。

(登録は現在キャンセル待ち)http://www.caiso.com/informed/Pages/MeetingsEvents/PublicForums/Default.aspx

 

  1. 11/2-11/4:年次U.S. Solar Market Insight会議(サンディエゴ、カリフォルニア州)

市場のトレンド、ファイナンシング、技術についての分析情報を提供する。

http://www.greentechmedia.com/events/live/us-solar-market-insight-2015

 

  1. 11/2-11/3: The 17th annual conference on Energy in California(サンフランシスコ、カリフォルニア州)Law Seminars International主催

本会合では、先月議会を通過したSB350、運輸部門の省エネ目標、州政府の重点施策、蓄エネルギーの進展などを含む州の重要な政策についてディスカッションを行う。https://www.lawseminars.com/detail.php?SeminarCode=15BSECA

 

  1. 11/3: The 2015 Bay Area Battery Summit (バークレー、カリフォルニア)

主催:Berkeley Lab、Joint Center for Energy Storage Research (JCESR)、Electric Power Research Institute (EPRI)、 CalCharge (Lawrence Berkeley国立研究所内に設置)

当該イベントでは、現在及び将来の蓄電技術の開発を目指す関係者が集まりディスかっションを行う。https://www.regonline.com/Register/Checkin.aspx?EventID=1761968&lbrd=1&rTypeID=968461

 

  1. 11/3-11/4:NREL 2015 Industry Growth Forum(デンバー、コロラド州)

当該フォーラムは、クリーンエネルギーの開発者にとって、受容性のある投資家や戦略的パートナーと出会うことができる最大の機会である。2015年のフォーラムでは、選ばれた30の台頭する企業によるプレゼンテーション、リーダーたちによるインパクトのあるパネル、ネットワークセッション、が実施される。

http://www.industrygrowthforum.org/

 

  1. 11/16-11/18:Infocast’s Distributed Solar Summit 2015(サンディエゴ、カリフォルニア州)

太陽光発電のプロジェクトディベロッパー、インテグレーター、投資家、融資家、パネルサプライヤー、電力会社、監督機関担当者、コントラクター、設置業者、他の市場プレイヤーが一堂に会し、販売網戦略やビジネスモデルによって成功が見込まれるファイナンス面でのイノベーションが与えるインパクトについて、そして、最終的に国全体でどのように分散型太陽光発電セクターを拡大するべきかについて議論する。

当該イベントは、分散型太陽光発電関連のプレイヤーにとって主要なネットワーキングイベントに成長しており、人脈を広げるとともに、市場やプロジェクトのファイナンスストラテジーについて新しいアイデアを得ることができる。

http://www.powergenerationweek.com/index.html?cmpid=pgi

 

  1. 12/6-12/10:Power Generation Week 2015(ラスベガス、ネバダ州)

POWER-GEN International、Renewable Energy World Conference & Expo North America、NUCLEAR POWER International、COAL-GEN、そしてGenForumの5つのカンファレンスが開催される。

5日間にわたり、事前ワークショップ、テクニカルツアー、70以上のセッション、パネルディスカッション、展示(3日間)、複数のネットワークイベントが実施される。多岐に渡る電力市場の関係者が一堂に会する場。

http://www.powergenerationweek.com/index.html?cmpid=pgi

 

  1. 12/8-12/9:U.S. Energy Storage Summit(サンフランシスコ、カリフォルニア州)

GTM Research主催のイベントで、エネルギー貯電市場及びその技術動向について専門家による議論が行われる。

http://www.greentechmedia.com/events/live/u.s.-energy-storage-summit