2014年4月
Date: May 5, 2014
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【電力市場】

  • カリフォルニア独立系統運用機関(CAISO)は電力市場の運営状況や問題点などをまとめた年間レポートを発表。主だった点は以下。
    • 卸売価格は31%上昇したが、これはほとんど天然ガスの値段が30%上昇したことによるものである。
    • 天然ガスの価格上昇がコントロールされた後には、卸売価格全体は5%の上昇にとどまり、その5%は州のCap & Tradeプログラムからの規制によるものである。
    • システム全体の電力ロードの約97%は一日前市場でスケジュールされた。
    • 一日前市場での価格はリアルタイム市場での価格に比べて1MWhあたり平均2ドル高く、昨年度とは反対の結果となった。これはリアルタイム価格の急上昇が少なくなったことと、再生可能エネルギーによる前もって計画できない発電量が増加したためである。
    • 2013年に夏季のピーク需要対応のための再生可能エネルギーによる発電容量が2,000MW新設された。
    • 管轄電力網に直接接続されている風力発電と太陽発電によるエネルギーは2012年には全体の5%であったが、現在は8%まで上昇。
    • 2020年までに州のRPS目標33%を達成するために今後追加される再生可能エネルギー源のため、今後より多くの柔軟且つ素早いランピングを行うことができる電源が必要とされる。
    • 2013年の間に合計3,500MW以上ガス発電所が新設されたが、これはサンオノフレ原子力発電所の廃炉を含む合計2,900MW分の発電容量を失ったことでほぼ相殺される結果となっている。

レポートの詳細は以下参照。http://www.caiso.com/Documents/2013AnnualReport-MarketIssue-Performance.pdf

 

【エネルギー政策】

  • 米エネルギー省(DOE)は革新的な科学技術ソリューションを通じてエネルギー、環境、原子力に関する課題を解決することで米国の安全と繁栄を保障するという同省の目的達成のためのブループリントとなる2014-2018戦略計画を発表。この中で科学とエネルギー、核安全保障、管理とパフォーマンスの3つの大きな目標を支える12の戦略目標について言及している。DOEによって概説された多くの努力目標の多くは大統領のClimate Action Plan遂行のためのものである。主だった点は以下。
    • DOEは気候の変化を緩和し、2020年までに温室効果ガスの排出を17%削減し、2005年時点よりも低くおさえるために、「エネルギーに関わる全て」に対する戦略を立てている。
    • 大統領は2030年までに30億メトリックトンの炭素放出を削減するための省エネ基準を設定することを目標としている。
    • DOEはClimate Action Planの目標の一つである風力・太陽・地熱による発電を2012年から2020年の間に2倍にするという目標を達成するため、再生可能エネルギー技術の開発と商業化の支援を続けていく。
    • DOEは2020年までに米国国有地内に10,000MW分の再生可能エネルギー発電施設を設置するという大統領の目標達成のために、発電所建設のための許可プロセスの合理化を進める。
    • DOEは2020年までに石油の純輸入量を50%削減するため、先進的車両技術の研究への支援を行う。燃料電池研究ではの価格を2020年までに$40/kWまで削減すること(現時点から25%の削減が必要)、5000時間の耐久性を持たせること、エネルギー効率60%を達成することが目標である。また電気自動車の車載電池に関しても2015年までに$300/kWhまで、2022年までに$125/kWhまで価格を低下させることを目標としている。
    • この戦略計画はClimate Action Planの遂行の支援を目指しているが、それに加えて電力網システムの現代化、核保有量の削減と安全の確保、国際的な核兵器非拡散を目指す動きを支援することも目的としている。

 

戦略計画の詳細は以下参照。http://energy.gov/sites/prod/files/2014/04/f14/2014_dept_energy_strategic_plan.pdf

【エネルギー貯蔵】

  • エネルギー貯蔵コンソーシアムであるCalChargeはDuracell, 日立, Volkswagen, LG, Eaton, Enovix, EnerVault, Farasis Energy, Halotechnics, Leyden Energyと Primus Powerを第一弾の法人会員として受け入れた。CalChargeは会員主導の官民パートナーシップによるコンソーシアムで、会員に対し米エネルギー省の国立研究所へのアクセスを支援する。大企業からベンチャー企業まで多様な会員構成となっており、各社が躍進的なテクノロジーの商業化に向けて国立研究所の施設やスタッフを合理的に活用できるような仕組みとなっている。CalChargeについての詳細は以下参照。http://eetd.lbl.gov/news/article/57690/calcharge-announces-first-corpo

 

 

【電気自動車】

  • カリフォルニア大気資源局(CARB)は州のClean Vehicle Rebate Programに2500万ドルの資金を追加したと発表。電気自動車を購入する人が増えているため、ゼロエミッション車の購入に$2,500をリベートするこのプログラムへの需要が拡大している。CARBによると、毎月平均して3,500件のリベートへの申し込みがあり、これは金額にすると600-700万ドル相当である。今年の3月は史上最高件数を達成し、4,800件、合計980万ドル分のリベートがプロセスされた。需要の拡大のため、リベートの申し込み件数がプログラムのために確保されていた資金額を超えたため、新たな資金が確保されるまで申請者はウェイティングリストに記載される状況が続いていた。このウェイティングリストには今回CARBが追加資金の2500万ドルを発表するまでに、既に500万ドル相当の申し込みが提出されている。詳細は以下参照。http://www.arb.ca.gov/newsrel/newsrelease.php?id=600

 

【研究開発】

  • カリフォルニアエネルギー委員会(CEC)は2015-2017年のElectric Program Investment Charge (EPIC)3ヵ年投資計画を発表。この3年間の間にCECはEPICの資金の80%、金額にして3億8880万ドルをクリーンエネルギーや電力網の安定性の向上のための研究開発プロジェクトに提供する予定。またCECは州の三大株式上場電力会社と協力し、応用研究開発、技術開発及び実証、マーケットファシリテーションの3つの分野でプロジェクトを進めていく。この投資計画はカリフォルニア公益事業委員会に既に提出されており、今後議案として委員会内で検討され、最終的には2014年12月に正式に承認されるかどうかが決定する。投資計画の詳細は以下参照。http://www.energy.ca.gov/2014publications/CEC-500-2014-038/CEC-500-2014-038-CMF.pdf

 

【カンファレンス、ワークショップなど】

  • Annual National Town Meeting on Demand Response and Smart Grid:5月19日-5月21日(ワシントンD.C.)The Association for Demand Response and Smart Gridはデマンドレスポンスとその関連技術などのビジネスや政策関連のトピックについて年次会議を開く。http://demandresponsetownmeeting.org/