2013年8月前半
Date: August 20, 2013
|

【再生可能エネルギー】

  • ローレンスバークレー国立研究所は米国で設置された太陽光発電システムのコストを分析する”Tracking the Sun”の年間報告書を発表。主だった点は以下。
    • 2012年住宅用/商業用太陽光発電設備のコストは下降。10kW以下のシステムでは$0.9/W、10-100kWのシステムでは$0.8/W、100kW以上のシステムでは$0.3/Wの価格低下。中間価格を見ると10kW以下のシステムで$5.3/W 、10-100kWのシステムで$4.9/W、100kW以上のシステムでは$4.6/Wとなっている。
    • 2013年1月から6月を見ると、California Solar Initiativeを通じて資金提供を受けたプロジェクトのコストはさらに規模によって$0.5/Wから$0.8/W下がっている。
    • ユーティリティ規模では固定型の結晶系モジュールを使ったプロジェクトでは$3.3/W、追尾型の結晶系モジュールプロジェクトでは$3.6/W、固定型の薄膜モジュールのプロジェクトでは$3.2/Wとなっている。
    • コストの低下は主にモジュールの価格低下によるもので、2008年から2012年の間に平均で$2.6/W下落している。

レポートの詳細は以下参照。http://emp.lbl.gov/sites/all/files/lbnl-6350e.pdf

  • 米エネルギー省は“2012 Wind Technologies Market Report”を発表。レポートによると2012年に風力発電では最高記録となる13.1GWが導入され、250億ドルの投資がされた。レポートの主だった点は以下。
    • 新規導入された電源のうち風力発電が最も導入量が多く、全体の43%を占め、天然ガス発電所よりも多い結果となった。
    • 2012年テキサス州は1,826MWを導入しており、米国全州の中で最も多かった。
    • プロジェクトの規模や場所、タービンのサイズなどの要素で変動するが、2012年の風力発電の設置コストの平均は$1,940/kWであった。
    • 風力発電の生産税額控除(PTC: Production Tax Credit)の延長が2012年末まで確定しなかったため、新しい風力発電プロジェクトの計画が滞り、2013年に導入される新規の風力発電プロジェクトは少ないと見られる。

 

 

【スマートグリッド】

  • 米国電力中央研究所(EPRI)はスマートグリッド実証イニシアチブについて最新の情報を発表。このプロジェクトは分散型エネルギー源(DER: Distributed Energy Resources)をどのように電力会社の電力網や市場に統合するかについて設計、その展開及び評価について7年間共同研究を行うもの。今回のレポートはプロジェクト5年目の報告となる。レポートではPNMによる蓄電を使っての電圧平準化とピークシフトを同時に行うケーススタディやSMUDによる夏季の住宅向けダイナミックプライシングの影響を研究したケーススタディについて言及されている。レポートの詳細は以下参照。http://www.epri.com/abstracts/Pages/ProductAbstract.aspx?ProductId=000000003002000778
  • ローレンスバークレー国立研究所と韓国電気研究所(KERI)はスマートグリッド、デマンドレスポンス、標準化などの領域で共同研究を行う可能性を探るパートナーシップを結ぶことを発表、MOUを交わした。MOUでは自動デマンドレスポンスを行うためのオープン通信プロトコルであるOpenADRが共同研究の可能性があるエリアとして挙げられている。http://eetd.lbl.gov/news/article/56709/korea-electrotechnology-researc

 

【電気自動車】

  • 南カリフォルニアエジソン社(SCE)は自社のEV Readiness Programに関してレポートを発表。SCEの管轄内では12,000戸以上がプラグイン電気自動車を所有しており、これは米国全体の電気自動車売り上げの10%に相当する。レポートの主だった点は以下。
    • 92人の日産リーフ所有者を対象とした調査では、走行距離は一日平均35マイル(約56km)、平日に利用されることが多く、充電は一日に一度夜間に自宅で行われ、家庭内の他の車両(ガソリン車)と同じように移動に使われているという結果になった。この結果は大部分の日産リーフ所有者に共通しており、SCEで予測していた結果とほぼ同じであった。
    • 充電の時間を夜間へとシフトさせたことで、充電によるピークの急上昇が減少し、電力網への影響を縮小することに成功した。
    • SCEはウェブサイトで電気自動車の購入を考えている人向けのコンテンツを提供。それによると消費者はまず充電のコストについて、次に公共の充電ステーションの場所についての情報に関心を示しているとのこと。
    • マンションなどの集合住宅に住む人々にとって電気自動車を所有するのは難しい。電気自動車への関心は高いが、住宅に充電設備がないことが障害となっている。
    • SCEの管轄内である180の市町村のほとんどでプラグイン電気自動車の受け入れ態勢が整っているとのこと。インフラ整備のための許可プロセスの簡素化、インフラ計画のための地域間の連携、アウトリーチプログラムや建築コードの改正などが進んでいる。

http://newsroom.edison.com/internal_redirect/cms.ipressroom.com.s3.amazonaws.com/166/files/20136/SCE-EVWhitePaper2013.pdf

 

【蓄電】

  • 米エネルギー省はサンディア国立研究所と電力中央研究所と協同で2013年版のElectricity Storage Handbookを発表。このハンドブックは蓄電についてユースケース、蓄電の利点、技術やコスト、評価方法などについて詳細且つわかりやすく情報を提供することを目的としている。また、蓄電を使ったプロジェクトの具体例も数多く挙げられている。ハンドブックの詳細は以下参照。http://www.sandia.gov/ess/publications/SAND2013-5131.pdf

 

【カンファレンス、ワークショップなど】

  • Energy Storage North America: 9月10日-9月12日 (カリフォルニア州サンノゼ)  California Energy Storage Alliance (CESA)による蓄電に関するカンファレンス . http://www.esnaexpo.com/
  • Plug-in 2013: 9月30日-10月3日 (カリフォルニア州サンディエゴ) 米国電力中央研究所(EPRI)によるEVカンファレンス http://www.plugin2013.com/

 

 

  • 2013 Utility Wind Integration Group Fall Technical Workshop: 10月29日-10月31日 (オレゴン州ポートランド) 電力会社のシステムへの太陽発電、風力発電の導入とその接続について、米国やその他各国の状況を交えながら議論するhttp://variablegen.org/newsroom/#!/5183/uvig-fall-2013-technical-workshop