2013年5月前半
Date: June 3, 2013
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【スマートグリッド】

  • Black & Veatch社は業界の広い範囲からのアンケート結果をまとめ、分析した年間報告書Strategic Directions in the U.S. Electric Industry Reportの中で、電気業界の課題トップ10を発表した。2013年度版では安定性 (reliability) が一番の課題と考えられているとのこと。消費者の経済的負担を最小限に抑えつつ、安定性と環境コンプライアンスのバランスの取れた投資を行う必要があるため、経済規制に関する課題が第9位から第3位へと上昇。またスマートグリッド関連の投資コストの回収に不安を感じている関係者が増えていることや、組織改革の必要性などスマートグリッド関連プログラムの実践に課題を抱えていることがわかった。報告書の詳細は以下参照。http://bv.com/reports/2013-electric-utility-report

 

  • San Diego Gas & Electricは、顧客がグリーンボタンのデータを活用できるアプリケーションを3つ発表。グリーンボタンは電力会社の顧客が自身の電力利用状況を標準化されたフォーマットでダウンロードでき、それを第3者のアプリケーションを通して見られるようにするもの。今回発表された1つ目のアプリケーションはSolar CityによるSolar Home Energy Graphで屋根上太陽光発電の導入を考えている顧客の電力利用状況を分析し、もしソーラー発電が行えればどの程度の発電ができるかなどを提示する。2つ目はEnergyAlで、商工業施設での省エネポイントを診断するもの。3つ目は、Ecova’s Meter Dashboardで、オフィスにおけるエネルギー利用状況を見える化するもの。SDG&Eではこの3つを含め、合計20のグリーンボタンアプリケーションをリリースする予定である。http://www.sdge.com/newsroom/press-releases/2013-05-01/sdge-introduces-three-new-green-button-apps-help-customers-save

 

 

【蓄電】

  • ローレンスバークレー国立研究所(LBNL)とCALCEF CatalystのパートナーシップによるCalChargeはLBNLの蓄電ラボツアーと同イニシアチブの概要を公表するイベントを開催。CalChargeでは会員が、LBNLの研究者と研究所所有の施設を活用しつつ共同研究を行い、蓄電技術の開発ができるようLBNLとCRADA(Cooperative Research and Development Agreement)契約を通常より有利な条件で結ぶことができる。詳細は以下ウェブサイトを参照。http://www.calcharge.org/

 

  • 米エネルギー省は高効率で費用対効果の高い自動車用電池の開発を加速するため、産業界、大学、国立研究所によるU.S. Advanced Battery Consortiumの設立を発表。このコンソーシアムはミシガン州サウスフィールドに拠点を置き、Chrysler Group, Ford Motor CompanyとGeneral Motorsによって運営される。今後5年間は米エネルギー省から年間1250万ドルの資金提供を受け、民間企業からも同額の出資を受けることになっている。詳細は以下参照。http://apps1.eere.energy.gov/news/progress_alerts.cfm/pa_id=882

 

 
 

【電気自動車】

  • カリフォルニアエネルギー委員会はAlternative and Renewable Fuels and Vehicle Technology Programの2013-2014年投資計画を全会一致で可決。この計画では、1億ドルの資金配分の優先順位を確定し、州の目標である温室効果ガス排出の削減、州知事が提示している2020年までに電気自動車100万台の導入目標の達成を促す内容となっている。プロジェクト領域とそれぞれの資金提供額は以下。
    • バイオ燃料の生産と供給:2,300万ドル
    • 水素インフラ:2,000万ドル(州政府は2015年に水素自動車の商業展開を開始するには68の水素ステーションが必要だとの考えを示している。)
    • 電気自動車の充電ステーション:700万ドル(職場、輸送、集合住宅が優先されており、急速充電のプライオリティは低くなっている。)
    • Clean Vehicle Rebate Program:500万ドル
    • 地域毎の代替燃料利用のための準備と計画:350万ドル

投資計画の詳細は以下参照。http://www.energy.ca.gov/2012publications/CEC-600-2012-008/CEC-600-2012-008-LCF.pdf

  • American National Standards Institute (ANSI) は Standardization Roadmap for Electric Vehicles – Version 2.0.を発表。このロードマップでは、電気自動車の標準開発の進行や今後どのようなエリアに取り組んでいくべきかなどについてANSIからの提案を交えながら言及している。電力品質、DC充電レベル、充電ステーションの安全性、充電コネクタの安全性の4つのエリアについて、Version1.0では欠落していた部分を改定。また、Version2.0では新たに充電ステーションの世界的な相互運用性、ワイヤレス充電、電池交換など、44の標準化が必要なポイントを指摘している。ロードマップの詳細は以下参照。http://publicaa.ansi.org/sites/apdl/evsp/ANSI_EVSP_Roadmap_May_2013.pdf

 

  • 米エネルギー省は水素インフラの開発を推進するための官民パートナーシップであるH2USAを始動。このパートナーシップは自動車メーカー、政府機関、ガス会社や水素/燃料電池業界からの参加者で構成される。燃料電池車の販売促進、技術分析や市場分析、コスト削減などを目指す。http://apps1.eere.energy.gov/news/progress_alerts.cfm/pa_id=881

 
【市場情報 企業買収、新規株式公開など】

  • セキュリティシステムとそれに付随する住宅用サービスを提供するAlarm.comはデマンドレスポンスと省エネ製品を提供するEnergyHubの買収を発表。EnergyHubは住宅用エネルギーマネジメントのためのソフトウェアを展開している。Alarm.comでは同社の100万人以上の顧客に対し、このエネルギーマネジメントサービスの提供を試みる。http://www.energyhub.com/news/alarm-announces-its-acquisition-of-energyhub/

 
【カンファレンス、ワークショップなど】

  • CARBによるZEV規制に関するワークショップ:5月20日 (サクラメント)  http://www.arb.ca.gov/msprog/mailouts/msc1313/msc1313.pdf
  • Electricity Storage Association(ESA) 年次会議:5月20日-5月22日(サンタクララ)http://www.electricitystorage.org/news/entry/call_for_abstracts_open_for_23rd_esa_annual_conference
  • Utility Variable-Generation Integration Group (UVIG):5月21日-5月22日(コロラド州ゴールデン)分散型太陽発電、風力発電に関するワークショップ。
  • Sustainable Silicon ValleyによるWEST2013サミット:5月23日 (マウンテンビュー)NASA Ames Research Centerにて。http://www.sustainablesv.org/content/west-summit
    • The Sixth annual Beyond Lithium Ion conference:6月4日-6月6日 (コロラド州ボールダー) 蓄電技術開発の動向、電池に関する研究の進捗状況の議論、次世代技術の抱える問題や事業化の機会などについて http://www.beyondlithiumion.org/web/about.php
    • IEEE Photovoltaic Specialists Conference (PVSC) : 6月16日-6月21日 (フロリダ州タンパ) PV業界のトップサイエンティスト、エンジニアを迎えての1週間に及ぶ会議。http://www.ieee-pvsc.org/PVSC39/
    • The annual Silicon Valley Energy Summit:  6月28日 (スタンフォード大学) Precourt Energy Efficiency Center主催。最新技術動向、政府規制、エネルギー政策などについて。http://peec.stanford.edu/events/2013/sves/
    • The National Town Meeting on Demand Response and Smart Grid: 7月9日-7月11日(ワシントンDC)Association for Demand Response and Smart Grid (ADS)主催
    • Intersolar North America Conference: 7月8日-7月11日 (サンフランシスコ)太陽発電に関する技術、非常、蓄電、政策、ファイナンスなど多岐にわたるトピックをカバーする業界で最も大きいカンファレンスの一つ。7月9日から11日まで大規模な展示会も同時開催される。http://www.intersolar.us/en/intersolar.html
    • EV Roadmap 6: Drivers Take the Spotlight: 7月30-7月31日 (オレゴン州ポートランド) 電気自動車に関わるリーダーが集まり、EVドライバーに焦点を当てる。どのようによりよいEV体験を提供できるかやどのようにEVオーナーの期待にこたえられるようにするかなどについて取り上げる。http://evroadmap6.eventbrite.com/#

 

【お知らせ】

前回のニュースクリップでSEP2.0の規格承認についてお知らせしました。今後どのように関連業界でSEP2.0がどのように融合されていくかに注目が集まっていますが、先日電力会社での課題に関してBit Bazaar社によるセミナーが開催され、電力会社がどのようにこの新しいプロトコルへの移行を進めていくべきかについてプレゼンテーションが行われました。

 

プレゼンテーションのレコーディングは以下リンクからアクセス可能です。https://thebitbazaar.webex.com/thebitbazaar/lsr.php?AT=pb&SP=EC&rID=6857747&rKey=a3c3aa4b15db22e5

 

プレゼンテーションの資料は以下のリンクからご覧ください。

https://dl.dropboxusercontent.com/u/72198676/sges_sep1x_sep2.0_bourton_051413.pdf