2013年3月前半
Date: March 22, 2013
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【再生可能エネルギー】

  • カリフォルニア公益事業委員会(CEC)はRPS制度の適性に関する変更を加えたガイドブックの草案を発表。カリフォルニアでのRPSプログラムに適性と認められるための条件と、そのプロセスに関して言及している。新しいガイドブックではバイオメタンのRPS認定条件を法案2196に基づき改訂している(バイオメタンはこれまでRPSには認定されていなかった)。また、蓄電もセクションの中に加えられている。ある一定の条件下で、蓄電は発電源としてRPS適性と認められることになる。これには、太陽熱発電施設における蓄熱設備や、再生可能エネルギーを蓄える電池なども含まれる。CECは3月25日までこの新版ガイドブックに関するコメントを受付中。ガイドブック草案の詳細は以下参照。http://www.energy.ca.gov/2013publications/CEC-300-2013-005/CEC-300-2013-005-ED7-SD.pdf
  • カリフォルニア公益事業委員会(CPUC)はCalifornia Solar Initiative- Thermal プログラムでインセンティブを受けられる技術の幅を拡大。ソーラークーリング、スペースヒーティングなどの技術や、様々な技術を組み合わせたシステムも申し込みの対象とする。また、CPUCはリベートの支払い方法を実績ベースとし、実際に施設に届いたエネルギー量をメーターで測ったものを元に計算する方式へと変更した。詳細は以下参照。http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Published/G000/M057/K537/57537558.PDF
  • 米エネルギー省の連邦エネルギー管理プログラム(FEMP: Federal Energy Management Program)は連邦政府の施設において、大規模再生可能エネルギープロジェクトを建設する際のガイドを発行。このガイドは国立再生可能エネルギー研究所とFEMPの協力により作成され、プロジェクト管理に関する戦略や、期間に関して、プロジェクトの不確定要素を減らすための方法、連邦政府と民間のデベロッパーと融資家のパートナーシップを奨励するフレームワークについて述べている。このガイド、Developing Renewable Energy Projects Larger Than 10 MWs at Federal Facilities の詳細は以下参照。http://www1.eere.energy.gov/femp/pdfs/large-scalereguide.pdf
  • GTMリサーチとSolar Energy Industries Association (SEIA) によると、米国は2012年3,313MWの太陽光発電を導入。米国の市場規模は2011年の86億ドルから115億ドルにまで成長した。州別に見ると、カリフォルニア州が1,033MW導入で第1位、アリゾナ州が710MWで第2位、第3位がニュージャージー州の415MWとなっているとのこと。http://www.greentechmedia.com/articles/read/u.s.-solar-market-grows-76-in-2012
    • ローレンスバークレー国立研究所発行の報告書によると、風力発電は天然ガス価格に対し、費用効果があり長期的なヘッジとなるとのこと。この調査では風力発電源と電力会社の電力販売契約を調査し、長期にわたって価格が安定していることを確認。その他のヘッジと比較しても、長期間価格を安定させる力があるとしている。筆者はこのヘッジとしての価値はガス発電が持つ短期コストの面での利点に対し、風力発電が競合できる理由の一つとなると述べている。報告書の詳細は以下参照。http://emp.lbl.gov/sites/all/files/lbnl-6103e.pdf

 

【スマートグリッド】

  • 米国ホワイトハウスはオバマ政権が2011年に発行した “A Policy Framework for the 21st Century Grid: Enabling Our Secure Energy Future.”の経過報告を発表。報告書の中で、連邦政府が電力網の現代化の課題に向けて行ってきた対策について言及している。主な点は以下。
    • ARRA(アメリカ再生・再投資法)では既に1290万台以上のスマートメーター設置に資金提供をしており、2014年までには合計1550万台分の投資を行う予定である。
    • ARRAは16の蓄電技術プロジェクトに1億8500万ドルの投資を行い、それらのプロジェクトには民間セクターから5億8500万ドルほどの資金が提供された。16のプロジェクトのうち3つは既に運営中で、2013年末までにはさらに5つのプロジェクトがスタートする。
    • ARRAはセンサーなど先進的な電力網技術の導入へ資金を提供した。このセンサー技術が導入されていれば、2003年に起こり5500万人の人々に影響した米国北東部での停電を防ぐことができたとのこと。
    • ユーティリティー業界は顧客が自身の電力利用状況を確認できる標準データファイルであるグリーンボタンを開発。これによって、第三者がエネルギー管理ツールなどを提供できるようになった。

報告書の詳細は以下参照。http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/2013_nstc_grid.pdf

 

【電気自動車】

  • ChargePointとEcotalityは提携して「Collaboratev」と呼ばれる両社の電気自動車充電ネットワークを相互運用可能にするサービスの提供を行う。これによって両社は双方のネットワークと料金に関するデータを共有し、電気自動車ドライバーがより便利に充電設備を使えるようにする。「Collaboratev」サービスの目標は以下。
    • 両社共通のクレジットシステムを利用することにより、電気自動車ドライバーがより多くの充電設備に、より簡単にアクセスできるようにすること。
    • 両社の充電設備の利用に対し、請求書を1通にまとめること。
    • 充電ステーションの位置についてのデータをより正確に提供すること。
    • 国内のオープン相互運用性標準を活用すること。

「Collaboratev」はその他の充電設備提供会社に対しても、加盟を求めている。このニュースに関するプレスリリースは以下参照。http://www.collaboratev.com/pdf/collaboratev_press_release.pdf
 
【市場情報 企業買収、新規株式公開など】

 
【カンファレンス、ワークショップなど】

  • Networked Grid 2013:3月20日-3月21日 (カリフォルニア州ウェストレイク) GTM社主催

http://www.greentechmedia.com/events/live/the-networked-grid-2013

  • CPUC 蓄電ワークショップ: 3月25日 (サンフランシスコ)

蓄電の費用対効果の測り方に関するワークショップ http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Published/G000/M053/K673/53673973.html

  • UWIG ワークショップ:4月2日- 4月4日 (サウスカロライナ州チャールストン)UWIGによる風力・太陽光接続に関するワークショップ http://www.uwig.org/annualmeet2013CHS.html
  • Joint Venture Silicon Valley シリコンバレー蓄電シンポジウム:4月11日(マウンテンビュー)カリフォルニア州下院議員ナンシー・スキナー氏、パトリシア・ホフマン氏、米エネルギー省配電及びエネルギー信頼政局(Office of Electricity Delivery and Energy Reliability)の次官補などをゲストスピーカーとして迎える。http://www.jointventure.org/index.php?option=com_content&view=article&id=871&Itemid=436
    • The Future of Energy Summit:4月22日-4月24日(ニューヨーク市) Bloomberg社主宰の新エネルギー関係の会議。金融関係者と産業関係者の接点をつなぐ会議 http://about.bnef.com/summit/program/
    • Electricity Storage Association(ESA) 年次会議:5月20日-5月22日(サンタクララ)http://www.electricitystorage.org/news/entry/call_for_abstracts_open_for_23rd_esa_annual_conference
      • The Sixth annual Beyond Lithium Ion conference:6月4日-6月6日 (コロラド州ボールダー) 蓄電技術開発の動向、電池に関する研究の進捗状況の議論、次世代技術の抱える問題や事業化の機会などについて http://www.beyondlithiumion.org/web/about.php
      • Connectivity Week 2013:6月11日-6月13日 (サンタクララ) サイバーセキュリティ、エネルギーの未来、モノのインターネット(Internet of Things)の3つが主なテーマ。http://www.connweek.com/2013/
      • IEEE Photovoltaic Specialists Conference (PVSC) : 6月16日-6月21日 (フロリダ州タンパ) PV業界のトップサイエンティスト、エンジニアを迎えての1週間に及ぶ会議。http://www.ieee-pvsc.org/PVSC39/
      • The annual Silicon Valley Energy Summit:  6月28日 (スタンフォード大学) Precourt Energy Efficiency Center主催。最新技術動向、政府規制、エネルギー政策などについて。http://peec.stanford.edu/events/2013/sves/

 

 

(編集後記)

1月の二週報で、Joint Venture Silicon Valleyが中心になって始めているSEEDZ(Smart Energy Enterprise Development Zone)についての記事を紹介しました。SEEDZはSunnyvale、Mountain Viewの一部でユーザーを中心とした先進的なエネルギー実証を行おうという試みです。JVSVのDon Bray氏がCoordinatorとして進めており、EPRI、Google、PG&E、Yahoo、Juniper Networksなどが関与しています。EPIC資金などの公的支援の活用も検討しているとのことですので、周辺地域に拠点があり、米国内で実証・実績を作ることを考えている企業は参加を検討する価値あるかもしれません。ビジネス・ベースでのプロジェクト作りを強調しているので、その点留意が必要です。Don Bray氏への紹介が必要であればご連絡ください。

 

2月26日にCAISOとCPUC主催の長期電源確保策についてのサミットが行われました。間欠性の高い再生可能エネルギー源の大量導入、温排水撤廃規制に伴う大量の火力発電所閉鎖などを踏まえ、今後の電源確保策として容量市場の設立がCAISOより主張されました。この会議のレポートをご覧になりたい場合は、aya.iwasuji@nedosv.org までご連絡ください。