2013年1月後半
Date: February 21, 2013
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【スマートグリッド】

  • 連邦エネルギー規制委員会(FERC: Federal Energy Regulatory Commission) は「デマンドレスポンスとスマートメーターの評価」の最新版を発表。この報告書はFERCが行った調査に基づいている。主立った点は以下。
    1. 全米のデマンドレスポンスプログラムによる潜在的な電力資源はピーク需要の9.2%にもなる72,000MW。2010年の同調査と比較すると13,000MW増加している。
    2. 2009年時点では8.7%であったスマートメーターの浸透率は2011年には22.9%となった。
    3. デマンドレスポンス普及に向けての障壁として時間帯ベースの料金制度を利用している顧客が少ないこと、費用対効果を計測できる方法がないこと、顧客エンゲージメントの不足、通信標準の設定がされていないことなどが挙げられている。

報告書の詳細は以下参照。 http://www.ferc.gov/legal/staff-reports/12-20-12-demand-response.pdf

  • Silicon Valley Business Journalによると、Joint Venture Silicon Valleyはマウンテンビュー/サニーベール地域に8.25エーカーのスマートグリッドテストゾーンを展開するため、グーグル、ヤフーを含むテクノロジー会社と官民パートナーシップを組むとのこと。このプロジェクトは「Smart Energy Enterprise Development Zone」と呼ばれ、参加企業や電力会社などから資金を受けて再生可能エネルギーによる発電施設や電気自動車の充電施設などが設置される予定。Joint Venture Silicon Valleyはこのプロジェクトを2020年までに稼働させたいとしている。 http://www.bizjournals.com/sanjose/news/2013/01/15/google-yahoo-set-to-build-their-own.html?page=all

 
【省エネ】

  • ローレンスバークレー国立研究所は電力会社顧客からの資金で運営されている省ヱネプログラムを分析した報告書を発表。主立った点は以下。
    • 過去5年間の間に省エネに使われた資金は2倍に増加している。2006年時点で20億ドルだったものが2010年時点では48億ドルになった。
    • 全米で使われた資金の3分の2はカリフォルニア、ニューヨーク、ニュージャージーの上位3州を含む10の州に集中している。
    • 電力とガスの省エネプログラムに投下される資金は今後1年ごとに2.5%ずつ増加し、2025年には95億円に達するだろうと予測している。
    • これら省エネプログラムを後押ししている政策としてはEnergy Efficiency Resource Standards (EERS)、RPS制度のEnergy Efficiency eligibility、All-cost Effective EE Mandatesなどが挙げられている。
    • 従来省エネに使われる資金全体の70%が西部と北西部で使われていたが、今後は地域格差が少なくなり、中西部や南部でも全体の50%程度が使われるようになるだろうとのこと。
    • ガス関連のプログラムは天然ガスの価格低下の影響であまり進んでいない。

報告書の詳細は以下参照。http://emp.lbl.gov/sites/all/files/lbnl-5803e.pdf
 
【再生可能エネルギー】

  • 連邦エネルギー規制委員会(FERC: Federal Energy Regulatory Commission)は再生可能エネルギーによる発電施設の系統接続手続きの負担が軽くなるように小規模発電施設の系統接続に関する規則の修正を提案。簡易手続きが可能な小規模発電施設の容量制限を現状の2MWから5MWまで引き上げるというものや、系統接続に関して、送電設備所有者に正式な接続依頼を提出する前に接続ポイントに関する情報提供の依頼をできるようにすることで、プロセスをより透明性が高く効率の良いものにするなどの提案をしている。FERCはこの件に関してワークショップを行い、規則の改正を行う前に一定期間コメントを受け付ける。 https://www.ferc.gov/media/news-releases/2013/2013-1/01-17-13-E-1.asp

 
【燃料電池】

  • 米エネルギー省は2012年水素及び燃料電池プログラムの進行状況を報告するレポートを発表。主立った点は以下。
    1. 燃料電池プログラムでは引き続き自動車用燃料電池の製造コストの削減に成功。2008年の時点と比較すると36%減少し、2012年時点では約$47/kWとなるとの予測。
    2. 水素デリバリープログラムでは、従来より18%容量の大きいトレーラーのデザインに成功。
    3. 水素の製造研究では約1200万ドルを使い、低価格で効率がよく、再生可能エネルギーを利用する水素製造技術の研究などが行われている。

報告書の詳細は以下参照。http://www.hydrogen.energy.gov/annual_progress12.html

  • 国立再生可能エネルギー研究所(NREL:  National Renewable Energy Laboratory)はToyotaと協力協定を結び、燃料電池車四台の提供を受けた。今後2年間で水素の製造、インフラ整備に関して、車両パフォーマンスなど燃料電池自動車に関わるシステム全体を分析する。これらの燃料電池自動車は米エネルギー省の省エネルギー・再生可能エネルギー局の燃料電池技術プログラムによって資金を得ているWind-to-Hydrogenプロジェクトの風力発電と太陽発電を利用する水電解装置から燃料を得る。http://www.nrel.gov/news/press/2013/2099.html

 
【電気自動車】

  • 米エネルギー効率経済評議会 (ACEEE=American Council for an EnergyEfficient Economy)は今年の最もグリーンな自動車ランキングを発表。上位六位はすべてToyotaとHonda製。第一位はToyotaプリウスC、第二位はHondaフィットEVとなった。ACEEEは燃費と排気ガスエミッションの二つの側面から順位付けを行った。詳細は以下参照。http://greenercars.org/highlights_greenest.htm

 

【市場情報 企業買収、新規株式公開など】

  • Bloomberg New Energy Financeによると、2012年の電力会社によるスマートグリッド関連投資は2011年と比較すると7%増加して139億ドルとなった。そのうち約半分がスマートメーター機器と関連サービスに使われたとのこと。国としても43億ドルを投入しており、米国のスマートグリッド市場は世界最大規模となっている。アジア全体のスマートグリッド市場規模はは56億ドルでヨーロッパでは14億ドル、南アメリカでは4億ドルとなっている。Bloomberg New Energy Financeはスマートグリッド技術への投資は今後も年平均成長率10.4%を維持し、2018年には投資額の合計が252億ドルに達すると見ている。http://about.bnef.com/2013/01/24/smart-grid-infrastructure-remains-global-growth-market/

 

【カンファレンス、ワークショップなど】

  • Verdexchange: 2月3日- 2月5日 (ロサンゼルス)  カリフォルニア及びロサンゼルスでのコネクション作りに有効なクリーンテックフォーラム            (弊所所長小野寺がスピーカーとして参加予定です。)              http://www.verdexchange.org/
  • 米エネルギー省とカリフォルニア公益事業委員会主催の太陽発電に関するフォーラム: 2月13日-2月14日 (サンディエゴ)      http://calsolarresearch.ca.gov/
  • The North American Synchrophasor Initiative (NASPI) によるカンファレンス: 2月20日-2月21日 (カリフォルニア州ハンティントンビーチ) 国際的なシンクロフェイザーの実用化に関して議論を行う。         https://www.naspi.org/site/Module/Meeting/Reports/SubReports/workgroup.aspx
  • Long Term Resource Adequacy Summit:2月26日 (サンフランシスコ) カリフォルニア独立系統運用機関 (CAISO)主催。ワンススルークーリングや再生可能エネルギーの導入増加に向け資源適性や代替エネルギーなどカリフォルニアのエネルギー市場に関して議論する。http://www.caiso.com/informed/Pages/MeetingsEvents/PublicForums/Long-TermRASummit.aspx
  • Microgrid World Forum:3月12日- 3月14日 (カリフォルニア州アーバイン)   (弊所所長小野寺がスピーカーとして参加予定です。)  http://microgridworldforum.com/

法案の背景や、今後の予定、ワークショップのプレゼンテーション資料などが閲覧可能。