2012年10月前半
Date: November 21, 2012
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【スマートグリッド】

    • カリフォルニア州の株式上場電力会社3社はカリフォルニア公益事業委員会(CPUC: California Public Utility Commission)にスマートグリッドの配備に関する年間報告を行った。各社のレポートではそれぞれが従事しているプロジェクトやプログラムに関する最新情報を提供している。主立った点は以下。

 

        • PG&EはWestern Electricity Coordinating Council (WECC) と協力し、電力網オペレーターに早期に警告が出せるよう送電システムにシンクロフェイザーを使用した新しい高性能モニタリングシステムを設置。

 

        • 210万人以上のPG&Eの顧客は現在”My Energy”というウェブサイトを使用して時間毎の電力使用状況のデータにアクセスできる。

 

        • PG&Eは940万台の電気及びガスのスマートメーターを設置済み。
        • PG&Eはプラグインハイブリッド自動車 (PHEV) のデマンドレスポンスの試験的プログラムの第1段階を完了。スマートメータのコミュニケーションネットワークの中で、電力供給調整のソフトウェアを使用し、スマート充電を行う可能性をテストした。

 

        • PG&EはPV発電施設とCAISO市場と共に運営を行う同社のVaca Dixonサブステーションでの電力網に大規模電池を取り入れる試験的プロジェクトを開始。

 

        • 2010年7月から2012年6月の間に、SDG&Eは1億5600万ドルをスマートグリッド技術関連に投資。そこから4000万ドルの利益をあげた。

 

        • 2010年7月から2012年6月の間に、SDG&Eはそのサービス地域で分散電源を4,426カ所導入した。

 

        • SDG&Eはシンクロフェイザーの設置箇所を確定し、導入するプロセスを開始。2つの回路が選択され、調達が進行中。
        • SDG&Eは現在4つのスマートコミュニティー試験プロジェクトを計画中。このプロジェクトではPV,燃料電池やその他の電池などとデマンドレスポンスのための技術を新しいコミュニティのなかでテストする。2013年半ばに立ち上げ予定。

 

        • SCEはスマートグリッドの展開に重要なサブステーションの自動化に関するIEC61850、HANコミュニケーションのためのSmart Energy 2.0、分散型エネルギー源 (DER) の系統接続に関するIEEE1547 やOpenADRなど70以上の標準を確認。

 

        • SCEは住宅用電池の性能を評価するための試験的プロジェクトを同社のサービスエリア内18カ所で展開中。電池の製造会社は現在ULの認定審査を受けており、2013年第3四半期には配置を開始できるだろうと予測している。

 

        • 株式上場電力会社3社は顧客が自身の電力使用状況についてのデータに標準化されたフォーマットでアクセスできるグリーンボタンを導入。顧客はグリーンボタンからのデータを第三者によるアプリケーションにアップロードし電力使用の動向やどのように電力コストを下げられるかなどのフィードバックを受けることができる。

 

PG&E: http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Efile/G000/M029/K555/29555251.PDF

SDG&E: http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Efile/G000/M029/K552/29552406.PDF

SCE: http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Efile/G000/M029/K554/29554695.PDF

 

 

    • カリフォルニア公益事業委員会は株式上場電力会社3社に対し、顧客がスマートメーターのHAN機能にアクセスできるようにすることを義務づけた。これにより、顧客はリアルタイムで自身の電力利用をモニターできることになる。電力会社各社は2012年12月15日までにHANの利点について顧客への情報提供を開始し、2013年1月15日までにHAN機能を作動させる要請の受付を開始しなければならない。http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Published/G000/M028/K949/28949960.PDF

 

  • フィラデルフィア電力(PECO)はスマートメーターのオーバーヒートや火災を受け、導入済みのSensus社製スマートメーター96,000台をLandis+Gyr社の製品に取り替えることを発表。今後導入するスマートメータについてもLandis+Gyr社の製品を使用する。Sensus社はフィラデルフィア電力のコミュニケーションネットワークプロバイダーとして取引を続けるとのこと。

https://www.peco.com/News/NewsReleases/Pages/PECOResumesMeterInstallationWork.aspx

 

【市場情報 企業買収、新規株式公開など】

 

 

【再生エネルギー】

    • 住友商事はカリフォルニア州で太陽光発電事業Desert Sunlight Solar Farmに参画。事業資金の25%を出資する。このプロジェクトはアメリカ国有地で行われる中で最大規模の550MW。住友商事によるアメリカでの太陽光発電事業への出資は今回が初めて。同社がアメリカ国内で参画している再生エネルギー発電事業の設備容量の合計は1,800MWを越える。http://www.sumitomocorp.com/file/October_2_2012_Sumitomo_Invests_In_Desert_Sunlight_Solar%20Farm.pdf

 

 

【イノベーションと起業家精神】

    • 東日本大震災後、日本では起業家精神が関心を集めている。震災によって、若い社会人たちの中に新しく焦りのような感覚が生まれ、いわゆる普通の会社人生を送るのではなく、リスクを覚悟の上で起業しようとする動きが起こっている。それを受けて、日本からシリコンバレーの起業家精神とそのエコシステムを吸収しようと多くの若い起業家たちがこの地への留学を希望しているとのこと。http://www.insidebayarea.com/business/ci_21707825/new-generation-japanese-entrepreneurs-sets-sights-silicon-valley?source=rss

 

 

【ワークショップ/イベントなど】

    • カリフォルニア公益事業委員会は蓄電に関する議案R.10-12-007に関するワークショップを10月16日サンフランシスコ市で行う。このワークショップでは電力網に具体的にどのように蓄電を設置していくかを確定するためのユースケースの展開について話し合う。これらのユースケースは株式上場電力会社3社による今後の蓄電調達目標を決定する上で重要となる。ワークショップの詳細は以下参照。http://docs.cpuc.ca.gov/PublishedDocs/Published/G000/M028/K949/28949349.PDF

 

 

    • The Utility Variable-Generation Integration Group (UVIG) は10月23日から25日まで秋の技術ワークショップをネブラスカ州オマハで開催。このワークショップでは増大する太陽発電や風力発電の導入やその系統接続に付随する問題について議論する。詳細は以下参照。http://www.uwig.org/falltechworkshop2012.html